バルミューダ 奇跡のデザイン経営

著者 :
制作 : 日経デザイン 
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本棚登録 : 109
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822264994

作品紹介・あらすじ

『「高くても売れる」家電はいかにして生まれたか?

異端の経営者が巻き起こした、既存市場の常識を覆すクリエーティブ経営の実践書』



心地よい風を送り出す扇風機を発明し、

いまや高級家電市場をリードする存在にまでなったバルミューダ。

本書は、バルミューダを設立する前はロックミュージシャンとして活動していたという、

同社の寺尾玄社長の異色の経営手法にスポットを当てた書籍です。

ミュージシャンならではの独特の感性でモノ作りを実践し、

会社を率いてきた姿はアップルの創業者、スティーブ・ジョブズ氏のよう。

アップルと同じくデザインを軸にした同社の革新的なモノづくりを進めてきた

同社のデザイン経営を詳細に分析しました。

「ひとりメーカー」の台頭など、モノづくりの環境は

いま急激な変化を迎えています。

その先駆者とも言えるバルミューダの足取りから、

ブランド作りのヒントを読み取ってください。

感想・レビュー・書評

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  • ・マーケティングよりも品質向上
    ・自分が欲しいだけでは売れない
    ・プレミアム消費者
    ・試作と改良を早いペースで繰り返す
    ・樹脂の厚みで質感を上げる(重さ、剛性、熱伝導率)
    ・シンボリックなアイコンも、必要でなければ省く
    ・使うユーザーの人生を考える
    ・五感に訴える物の価値は変わらない
    ・自分が「良い」と感じた理由を考える
    ・将来の計画と予算管理
    ・Webでは写真をメインに。内製でこだわる
    ・高い品質を目指すー>高い価格ー>高いブランドづくり

    ・50人規模での製品開発工程
    1. コンセプト確立
    2. 技術確立
    3. 製品確立
    4. 量産確立

  • "バルミューダがデザインするのは、心の奥に隠された人の記憶。"

    「バルミューダが議論するのは『使うユーザーの人生』について。」

    「新しさを伴いつつ、良いものをつくり出したい。そんな革新を常に目指している。ただの工夫とも言えるが、これまでになき何かを実現することに力を注ぐのが私たちの会社だ。」

  • -

  • こうした細かいクオリティー管理を企業のトップがわざわざ行うことに疑問を感じる人もいるかもしれない。だが、最終的なクオリティー向上のチェック作業こそが、本来は経営者の大切な役割だと寺尾は言う。なぜならここは多額のコストが絡む、デリケートな経営判断が要求されるからRead more at location 141 = Delete this highlight
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    がより良く生きるための道具を生み出す」というのがバルミューダの企業理念。そのために同社が大切にしている商品開発時の考え方がある。それが「既存のカテゴリーに全く新しい機構や技術を持ち込み、市場に革新を起こす」ことRead more at location 201 = Delete this highlight
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    樹脂で最高のデザインとは何か。寺尾が考えたときに思い浮かんだのが、かつての「黒電話」だったと言う。「確かな重量が、モノに対する安心感と高級感を生み出している」。質量には引力が宿り、人を引き付ける力そのものになる、というのがバルミューダのデザインと素材に対する考えだ。Read more at location 284 = Delete this highlight
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    室内で扇風機が一番ピカピカしている必要はない。住んでいる人やテーブル、いすなど、家の中にはもっとヒーローになるべき存在がある。家電は、こうしたモノたちより抑えた存在であるべきだと考えるようになった」。 「デザインにおいてディテールを詰めることは大切だが、最終的には頑張って考えた痕跡をユーザーに感じさせないようにしたい。自分自身ついディテールを突き詰めてしまうタイプだが、やり過ぎてわざとらしくなってしまわないようにと自戒している」。Read more at location 334 = Delete this highlight
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    従来の加湿器が抱える課題の1つは、扱いにくいタンクの処理方法だった。「大手メーカーの担当者の場合はここで、水の注ぎ口が小さくて作業しにくいから大きくしようとか、水を注ぐとき蛇口の下に入れやすい形にしようと思考する。それに対して我々は、持ち運びが面倒なら、タンクを持ち運ばなくて済むようにしようと考えた」。 「そもそも加湿器は、多くの消費者の人生においてそれほど重要な存在ではない。その程度の機械を動かすために、人はわざわざ機械の蓋を開けて、タンクを取り出し、水を入れてタンクをまたセットする。そんな手間ひまかける必要があるだろうか? 豊かな人生を送るために、その作業は邪魔でしかない」。Read more at location 514 = Delete this highlight
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    リラックスした解放感のもたらす気持ち良さを体のどの部位がどう感じたか。あの時の触感はどうだったか。そんなふうに分析しながら、個々の感覚を記憶する。こうした作業を繰り返すことで、感覚は次第に鍛えられていくと、寺尾は説く。Read more at location 572 = Delete this highlight
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    考える。「『人それぞれだから』という言葉を言い訳にしてはいけない。ニーズが多様に見えても、本当にコアになる根っこは同じことが多い。そこをつかむためには、何かを食べて漠然と『これはおいしい』と感じるだけではだめで、なぜおいしいのかまで突き詰めて考えていく必要がある」。Read more at location 582 = Delete this highlight
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    スティーブ・ジョブズ氏のスタンフォード大学での話に「点と点をつなぐ」という言葉があったが、まずはつなぎあわせられる豊かな体験を持つことが、何にも勝る財産となるのである。日本Read more at location 1276 = Delete this highlight
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    のは、寺尾氏の良い意味での「変わり身の早さ」だ。それまで大切にしてきたはずのもの、バルミューダらしさを生み出してきたと思われる要素すら思い切りよく手放してしまう。

  • ・多くの人に必要とされ、喜んでもらえるようなモノづくり

    ・外部の力を得て、成長を目指す
     SWdesign・和田智に目利きを依頼し、デザインディレクションを委ねる

    ・ 多くのメーカーは、自社の商品のことだけを見て、商品についての議論。
     一方バルミューダが議論するのは『顧客の人生について』。アイデアの立脚点が違う

  • 学ぶべきこと多し。
    早速、もう一台、扇風機を買ってしまった(笑)。

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