エスペラント: 分断された世界を繋ぐHomaranismo

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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784826507233

作品紹介・あらすじ

世界中の人びとが使い易く覚えやすい国際共通語として、エスペラントは1887年に発表された。19世紀の各民族が入り乱れる混沌とした世界情勢の中で、言語的・文化的に中立な共通語が広まることで相互理解が進み、平穏がもたらされる、と創案者であるザメンホフは考えたのである。
そのようにして誕生したエスペラントは、根底に平和と協調の思想が存在しており、日本では反戦主義者やアナーキストが受容と普及に努めてきた。日本のエスペランティストたちは、売国奴と蔑まれながら大日本帝国の侵略戦争を批判し続けた長谷川テルやベトナム戦争に抗議して官邸前で焼身自殺した由比忠之進のように、時流や権力に苛烈に反抗してきたのである。
急速なグローバル化が反転して「自国ファースト」が叫ばれる現在こそ、エスペラントの思想が必要となっている。あまりにも早すぎたザメンホフの人類人主義の精神に、ついに時代が追いついてきたのである。

言語・宗教・民族・国家の違いを認め合うために――今こそエスペラントを!
ちょっと変わった人たちだけど、個性豊かなホマラニスト。
日本エスペランティストたちの闘争列伝。

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著者プロフィール

1944年大阪市で生まれ、京都府(現、城陽市寺田)で育つ。
法政大学第一文学部哲学科卒業後、欧州、中東、アジアで遊ぶ。その後、週刊誌記者、フリーライターなどを経て79年以降、中国との交流に関わる。
手塚治虫のアニメ『鉄腕アトム』の中国でのテレビ放映業務に携わる。2002年、国交正常化30周年特別TV番組として〈孫文を支えた知られざる梅屋庄吉〉を企画、テレビ朝日で放映される。
論考に「台湾民主化運動におけるある視点~『客家風雲』を巡って」「水稲王 藤原長作物語――中国の大地に根づいた日中友好の絆」(『風雪に耐えた「中国の日本人公墓」ハルビン市方正県物語』)「既存マスメディアは原発報道で敗北した!――日本版『ジャスミン革命』の新たな頁が開いた」「国際主義を超えてHOMARANISMO〈ホマラニスモ〉を!――K.マルクスからL.ザメンホフの人類人主義ヘ」など。近年は「タンゴのCorazon(真髄)とは何だろう――極私的アルゼンチン・タンゴ論」「嵐子よ、安らかに眠れ――『大連体験』を昇華した藤沢嵐子のタンゴに思う」などのタンゴ評論を書く。
現在、一般社団法人日中科学技術文化センター理事、方正友好交流の会事務局長。

「2014年 『ある華僑の戦後日中関係史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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