現実を生きるサル 空想を語るヒト―人間と動物をへだてる、たった2つの違い
- 白揚社 (2014年12月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (446ページ)
- / ISBN・EAN: 9784826901772
作品紹介・あらすじ
なぜチンパンジーはヒトになれなかったのか?私たちの心が持つ"わずか2つの性質"がすべてを変えた。動物行動学と心理学を駆使し、人間の心の本質に迫る科学ノンフィクション。
感想・レビュー・書評
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2015.12.26-1.162016.1.5未読返却2017.4.11再度 期限5/2 4/16返却
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他の生き物にはない我々人類の「思考力と心」の根源に迫った本。様々な原子人類の中でなぜホモ・サピエンスが生き残ったのか、他の生き物の成長とヒトの成長の違いなど比較進化論的観点で解説されています。「人間だけが神を持つ」ということなのだと思います。
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サイエンス
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(古)生物学や遺伝学などではなく、心理学、心の進化の観点で人間と他の動物(今はなきホミニンを含む)の違いを論述したものだった。著者の(今のところの)結論は、「入れ子構造を持つシナリオの構築能力」と「心を他者の心と結びつけたいという衝動」の2つという、なんとも微妙なもの。なので、明確なギャップはなく、程度問題なのでは…という気にさせられる。著者もギャップを強調したいわけでもないようだ。また、ギャップがある(ように見える)のも、類人猿よりも現生人類に近い各種古人類が絶滅してしまっているからだとも言っている。このへん、自分が学校で習った頃より格段に多様な古人類が知られるようになっていることを知って、へーっと思った。総じて著者の専門の心理学(類人猿の実験観察等に基づくもの)に関する部分はかなり退屈だが、遺伝学や古人類学・生物学など、著者が専門外ながら必要に応じて他分野についてまとめている個所のほうに興味を感じるところがあった。