仕事力が劇的に上がる「脳の習慣」

著者 :
  • ぱる出版
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784827213379

作品紹介・あらすじ

脳の前頭前野を発達させないと、AIに代替されてしまう社会人・ビジネスパーソンになってしまう可能性が高いです。本書では「仕事力を劇的に上げる」ために、知能・前頭前野を向上、発達させる色々な方法や習慣を、脳科学の第一人者がわかりやすく解説します。

仕事ができる脳&若々しい脳を取り戻す!
脳に良い食べ物は魚や緑茶/社員旅行で協調性や生産性が向上/自然体験で創造力が50%も上がる/好奇心が強いほど学力や認知機能が高い/足と道具を使った社会性スポーツが脳に良い…など

最新脳科学に基づき、脳のパフォーマンスを爆上げ!
〇脳に良いスクワットを仕事の合間に!
〇緑が多いオフィスでは生産性が15%も上がる!
〇ラベンダーの香りは集中力を高め作業効率をアップ!
〇1日20分のジョギングで知能テストが1.7倍も向上!
など

■目次
●第1章 社会人に必要なのは「脳科学的な知能(@前頭前野)」だけ
統合的能力としての知能(=適応力)
知能が高ければ仕事と人生に成功
AI社会でこそ知能
●第2章 知能や前頭前野を向上・発達させる方法とは
脳トレは?
有酸素運動(歩く・走る)が王道
筋力増強運動やスポーツも重要
ボランティアは幸福感を大きく向上
旅行もいい:協調性や創造力が向上
●第3章 もっと手軽に知能・前頭前野の機能を向上させる方法
緑効果が屈指:脳によいことだらけで生産性も向上
香りを利用する:癒しと知能向上
「手軽にサプリメント」よりも緑茶を
●第4章 人生の危機は5回ある
25歳までに3回
四半世紀の危機と中年の危機
●補足:ごく簡単な認知テスト

感想・レビュー・書評

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  • 適応する能力を知能と定義している。
    低知能のほうが退職しやすく、高知能のほうが年収も多い。知能とは、前頭前野の能力=HQ。
    知能が高いほど、健康で長寿。
    70歳を過ぎても神経細胞は増えて脳も大きくなる。
    有酸素運動で前頭前野が若返る。
    頻繁なボランティアも運動並みの効果がある。
    モノを買うより経験を買ったほうが幸福度は高くなる。
    自然修正旅行=前頭前野をもとの状態にする。電子機器は使用不可。バックパッキング。

  • 前置きが長く、本文もだらだら書かれている印象。ただ、内容は興味深く、ためになると感じました。


    以下メモ
    ・教育の本質は知能(=適応力)の向上。目的は、現代・未来社会にうまく適応できる人材の育成。
    ・好奇心が強いほど学力や認知機能が高い。
    ・ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を日常的にすることで、知能や認知機能が向上する。(ただし上半身の有酸素運動はほぼ無効果) 毎日20〜30分程度が適当だが、睡眠時間のように自分に合った時間を見つけるのがよい。
    ・筋力増強運動やスポーツも重要。スクワットがおすすめ。サッカー・テニス・ダンスもおすすめ。足と道具を使った社会性スポーツが知能を高める。
    ・ボランティアは、社会のため他者のために自発的に自分の能力に応じて活動することで、幸福感を高める。
    ・旅行もおすすめ。モノを買うより経験を買った方が幸福感は高くなる。
    ・SNSを含めた電子機器が前頭前野を疲弊させる。電子機器を絶って自然の中を旅する。
    ・緑環境で過ごす。観葉植物も効果あり。
    ・緑香りでストレス軽減。ゴザや畳、針葉樹系の植物の香りなど。
    ・食のおすすめは魚と緑茶。

  • 知能を発達させ続けることが、これからを生きる上で重要であることがわかる本です。
    変化の激しい時代において、どう適応して生き残るかが重要な課題になってきています。
    実は、人間はこれまでも、本能で環境への適応が大事であることを察知して、知能を発達させてきたようです。
    脳の特性を知っておくと、知能を高めるのに効果的な方法もわかることを、TVなどで見かける脳科学者が教えてくれています。
    ビジネスだけでなく、プライベートでも環境の変化に戸惑う方などが読むと、その解決のヒントが得られるかもしれません。

    【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】
    「知能と好奇心の両者に共通して関与する遺伝子群があることがわかっており、知能と好奇心は深く関係する。好奇心が強いほど学力や認知能力が高いこともわかっていて、好奇心が生存に必要な高知能化を促す、大きな駆動力となっている可能性は高い。」
    「歩く・走るという狩猟採集での有酸素運動で、知能が進化的に発達してきた。有酸素運動は知能を全体として向上させるし、不得意な分野の克服にも効果があるようだ。上半身のみの有酸素運動は効果があまり出ない。」
    「緑環境を探索しつつ、軽く歩くだけでも認知機能が向上し、不安感や焦燥感も軽減する効果があるとされる。庭など身近な緑環境で過ごすだけで、記憶力を一時的にも20%向上させることもできる。デスクなどに観葉植物1個置くだけでも効果はある。」
    →好奇心を持つ、足を使う運動をする、緑のあるところを探す。行ったことのない緑のあるところを探して、散歩するだけであれば、すぐに取り入れられそうです。

    【もう少し詳しい内容の覚え書き】

    ○社会人に必要なのは「脳科学的な知識」だけ
    ・人生に最重要な能力は知能。知能は本来、適応力。自然環境と社会環境にうまく適応することで、人生が良好になり、成功できる。適応に失敗すると、病気、貧困、犯罪の原因になる。必要な能力やスキルも、知能があるから考えられる。
    ・知能と好奇心の両者に共通して関与する遺伝子群があることがわかっており、知能と好奇心は深く関係する。好奇心が強いほど学力や認知能力が高いこともわかっていて、好奇心が生存に必要な高知能化を促す、大きな駆動力となっている可能性は高い。
    ・教育の本質は知能(=適応力)の向上、その目的は、現代・未来社会にうまく適応できる人材の育成。問題解決力、創造力、発想力などが重視されてきているのは当然と言える。
    ・AIは、ここで言う人間の知能とは本質的に違うが、使い方によって非常に秀逸で、人間の能力をはるかに凌駕する。問題解決力、創造力、発想力などが必要な仕事は引き続き人が担うが、知能を発達させないと、AIに代替されるビジネスパーソンになる可能性は高い。

    ○知能を向上・発達させる方法
    ・歩く・走るという狩猟採集での有酸素運動で、知能が進化的に発達してきた。有酸素運動は知能を全体として向上させるし、不得意な分野の克服にも効果があるようだ。上半身のみの有酸素運動は効果があまり出ない。
    ・スクワットは足を使った自重運動で、筋力増加につながり、有酸素運動の一種。週3回、1日3〜5分で十分という研究もある。
    ・積極的に助け合いをしたり、他者を助けたりする行為自体も、他者の適応を助けるために知能を使うので、脳にプラス。サッカーなど、足と道具を使った社会的スポーツも効果が高いとされる。
    ・好奇心で色々なところに行く旅行も、知能を伸ばす上で効果的。一人で、見知らぬ所へ行くと、注意力や創造力が高まる。

    ○もっと手軽に知能を向上させる
    ・緑環境を探索しつつ、軽く歩くだけでも認知機能が向上し、不安感や焦燥感も軽減する効果があるとされる。庭など身近な緑環境で過ごすだけで、記憶力を一時的にも20%向上させることもできる。デスクなどに観葉植物1個置くだけでも効果はある。
    ・森林浴は、免疫力を高め、ストレスを軽減し、健康増進に効果的。ラベンダーの香りは集中力を高め、作業効率を上げる。
    ・緑茶は、身体にも脳にも有益なカテキン類が豊富で、サプリメント的に、日常的かつ手軽に飲める飲料として屈指。

    ○人生の危機は5回ある
    ・自然環境や社会環境が不適応になって、命の危険が伴ったり、社会的に脱落する可能性が高い状況・状態である「危機」が、25歳までに、幼少期、思春期、20代前半の3回ある。この時期に、好奇心でたくさん遊んだり、新規な社会的・組織的な環境において知識・経験を増やしたり、多少危険的・非規則的なことをすると、知能が向上する。
    ・現代社会では非進化的な危機が25〜33歳ごろの間にあり、「四半世紀の危機」と呼ばれる。自分や会社などに対し、心理的な憂鬱・不安・疑念を強く抱く。有酸素運動などでの不安感軽減、知能向上で解決可能。
    ・人生最後の「中年の危機」では、40〜50歳頃という働き盛りの年齢で幸福感が大きく低下し、ドロップアウトや自殺の可能性が大きくなる。中年前期では幸福感が右肩下がりだが、後期は右肩上がりになるので、知能を向上させてしのげれば、後期には幸福になれる。
    ・身体的に健康でも、知能が低くて激動する現代社会にうまく適応できなければ、不幸になりかねない。その原動力は「好奇心」。

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著者プロフィール

北大教授 著書に『わがままな脳』『平然と車内で化粧する脳』『モテたい脳,モテない脳』など

「2005年 『HQ論:人間性の脳科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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