増補改訂 なぜ金利が上がると債券は下がるのか?

著者 :
  • ビジネス教育出版社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828308968

作品紹介・あらすじ

お待たせいたしました!経済・金融の入門書として人気を博した本書がついに増補改訂版として復活します!
世界経済を知るには債券の基礎知識が必須だが債券ってよくわからない。米国金利が上昇している今、債券の基本がゼロからわかる本。

感想・レビュー・書評

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  • 金利の動向が世界経済にどんな影響を与えているのかなんとなく理解。素人に寄り添った噛み砕いた説明で分かりやすく、放棄せず読めた。

    新聞に書いてあることの理解度も少しは増えるかも

  • 債券と貸出金利や株価との関係などをわかりやすく解説した本。

    では、なぜ「金利が上がると債券は下がる」のだろうか?
    なんかわかりにくそうだが、これ自体の理屈はそんなに難しくない。

    たとえば、不動産を例に考えてみよう。

    年間の賃貸収入が1,000万円の共同住宅があるとする。
    この値段が1億円の場合と1.1億円の場合で、どちらが利回りがよいだろう?

    (利回りの比較)
    1億円の場合 1,000万÷1億=10%
    1.1億円の場合 1,000万÷1.1億=9.09%

    上記のとおり、不動産を安く買えれば、その分利回りは上がる。
    債券もこの理屈と一緒だ。

    これで本書のタイトルへの回答は終わってしまうが、もちろん、本書はこれだけのことを書いただけのものではない。

    金利の動きが分かれば、景気の良し悪しがわかる、国際政治を読むには債券の知識が必須であるなど、債券の仕組みをしることで、経済全体が見えてくるということが、本書を読むと理解できる。

    例えば、米国が発行している国債のうち、海外部門が保有している額の2割が中国によって購入、保有されているという。

    そして、中国が仮にこの国債を大量に売却したとしたら、国債価格暴落→金利急上昇という事態が発生する。

    この金利上昇により、米国民の自動車や住宅ローンの金利が上昇し、米国経済が悪化する。

    つまり、中国は米国債を人質に取っているといえる。

    そして、その影響は米国と中国の2国間だけにとどまらない。なぜなら、米国は世界のGDPの20数%を占めめているため、米国での家庭消費の衰退は、世界各国の景気後退に直結する。

    なかなか深い話しである。

  • 債券価格(時価)が下がると、満期時に受け取れる額面と取得価額の差(=利益)が拡大するから最終利回りは上がる。
    肌感で理解できたのは上記くらいかな?
    世界で一番やさしいという本であんまり分からなかったので、債券はもう理解できないのだろうか・・・

  • 債券について分かりやすく本質的にまとめられている本。金融全般の入門書のようなものを読んだときに債券のイメージがあまり浮かばずだったが、この本を読んで解像度が上がった。特に債券と金利の関係性がテーマとして書かれた5章は経済の動きがどういう順序で債券や金利の変動を左右するか、非常にイメージしやすいよう書かれていて良かった。

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著者プロフィール

昭和24年、大阪生まれ。証券関係専門誌を経て、昭和60年、㈱金融データシステムを設立し代表取締役就任。わが国初の投信データベースを管理・運営。
マクロ経済から個別金融商品までにわたる幅広い分野をカバーするスペシャリストとして、各種研修、講演、テレビ解説の他、FP等通信教育講座の講師としても活躍。
主な著書に、「為替が動くとどうなるか」(明日香出版社)、「金融データに強くなる投資スキルアップ講座」(日本経済新聞社)、「日本経済新聞の歩き方」(ビジネス教育出版社)等がある。

「2021年 『増補改訂 なぜ金利が上がると債券は下がるのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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