カナクのキセキ4 (富士見ファンタジア文庫)

著者 :
  • 富士見書房
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本棚登録 : 88
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829137512

作品紹介・あらすじ

(ううう、ユーリエ、ゆーりえぇ…)アレンシア全土から流れ込んでくる黒夢に意識を刈り取られそうになるたび、カナクは最愛の人を想い、ひたすらに耐えた。あとどれだけ黒夢を集めれば、ユーリエのもとに飛べるのか?その傍らには、ユーリエの心を継いだ夢魔が傳いている。「魔王さま、今は焦らずに黒夢を集めることに専念して下さい」苦しむ若き魔王を、リーゼは言葉少なに見守った。一方、オリヴィアは各国の王と連携を取り、銀獣人の少年ライカを影砲士へと鍛え始める。そしてカナクと世界の両方を救いたいネウは、手がかりを求めてミスティカの大図書館を目指したが-。

感想・レビュー・書評

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  • 魔王となったカナクは、ユーリエと再会する日を待ちながら、リーゼの指示にしたがって黒夢を集めつづけます。そんな彼のもとに、リーゼがルイ・ソーンを連れてきます。彼は、蒼尾竜ラザーフェニアからヤヒロを救うため、みずからのうちにラザーフェニアを宿すことを決めたのでした。

    一方オリヴィアは、魔王となったカナクを滅ぼすため、銀獣人の少年ライカを影砲士にするための特訓を開始します。

    そして、ネウ、レニウス、アルマ、ヤヒロの4人は、カナクを黒夢から解放する方法を探し求めて、ミスティカの図書館へと向かいます。そこでイストリアルについての情報を得たネウたちは、ジェノアにある白夢の泉をめざします。

    第1巻や第2巻のような劇的なストーリーや構成の工夫は見られないのですが、ライト・ファンタジーとしての水準は十分にクリアしていると思います。日常系、それもハーレムものの作品が主流となった現在のライトノベルの中にあって、往年の「富士見ファンタジア文庫」を思い起こさせるような、直球のファンタジー小説に仕上がっています。

  • 前々から感じていましたが、出てくるキャラクタの考えや行動にまったく同調できません。一巻を読み終えたときにはカナクとユーリエがどんな人生を歩んだのかとても気になりましたが、正直、今は惰性で読んでいます。
    ラスト一巻でこの思いを覆してくれることを願うばかりです。

  • カナクを救う方法を求めてミスティカ中央図書館へ向かうネウ。カナクを倒すためライカを影砲士へと鍛えるオリヴィア。物語はいよいよ佳境へ。

  • カナクを連れ戻す旅を続けるネウ編と,その裏で暗躍するリーゼ編の2部構成.序破急でいうところの破であり,いろいろな計画が動き出したり綻びが見え始めたりと,クライマックスへ向けて大きく動き出した感じ.アレンシア大陸全体の地図が毎巻載せられている割には,旅路の詳細を省いたりテレポートで飛んだりといまいちそのスケールの大きさが分からなかったので,今回各国の首脳が集まるシーンがうまくクライマックス感(と同時に当て馬感)を出していて良かった.
    カナクの意図は予想通り過ぎて,逆に次巻でどういう波乱に持っていくのか,次巻でラストという事なので,楽しみにしている.ただどんどんファンタジーものの大戦と化しているので,このシリーズらしい一途な優しさで溢れたものに戻ってもらえると嬉しい.

  • 別に悪くはないはずなのですが、
    個人的にはだいぶ飽きてしまったようです。

    何回も読む手が止まりましたね。
    切るほどではないですが、

    早くすっきり終わってほしいです。

  • え、まだ続くのか

  • 新しい愛が生まれて、愛故に堕ちてしまった人がいて。カナクに立ち向かうもの、救おうとするものが希望とするなら、カナクのパートは希望を追い求めるが故に闇に落ちてしまったもののパート、といった感じでしょうか?その対比が面白いですね。カナクはその望みゆえに、魔王と呼ばれる存在に落ちてしまいましたが、その心までは完全に落ちきっていないのが印象的でした。偽悪を演じているところもあるというか。表と裏がついに交わって始まる大戦。キーになりそうなのは、白夢を追い求めるネウでしょう。どんな結果が待っているのか。楽しみです。

  • 複雑に絡み合った伏線と各キャラクターの想い、過去と未来が結束していく一冊。よくもまあと思わされるほどに、多視点を自然に読まされる。
    次で最終巻だろうか。
    これはアニメ化して映像で観てみたい。

  • ネウパーティー、カナクとリーゼ、そしてオリヴィアをはじめとしたアレンシア各国。
    それぞれがそれぞれの立場から、目的に向かって、表に裏に行動を行う。
    決戦に向けた準備となる1巻。

    うーん。どうもこれじゃない感が。
    「カナクのキセキ」という作品で見たらこの巻が必要なのはわかるけどね。
    この巻単体でみたらいまいち。

    どうしてもこの手のパーティーでの冒険、軍隊軍や国対妖魔といった展開はロードスやら火の国を思い出されて分が悪い。
    カナクのキセキに求めているのはこれじゃないんだよなー。
    もっと1巻や2巻のようにキャラクター同士の心情の動き合いとかそういうのを深めて欲しかった。

    とはいえ、あくまでこの巻は準備の巻。
    次巻に期待するとします。

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著者プロフィール

第22回ファンタジア大賞<金賞>を受賞した「カナクのキセキ」でデビュー。その他の著作に「天翔虎の軍師」(ファンタジア文庫)、「無免許魔女の推理ノート」(富士見L文庫)がある。

「2021年 『勇者の息子の超・商人道! 幼なじみが美少女魔王になって求婚してきたんだが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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