閉鎖のシステム (富士見ミステリー文庫 21-1)
- KADOKAWA(富士見書房) (2001年5月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784829161234
作品紹介・あらすじ
鳩時計の鳩を、また見逃した。8時、9時、そして今。-俺は鳩に負かされている。残業と勝ち続ける鳩にため息をつき、撞久屋市論悟はつぶやいた。「死んじゃおうかな。いや、こんなんで死んじゃ駄目か」その日、巨大ショッピングモール『プラーザ』に異変が起きた。停電。シャッターが降り、静謐が支配するビルに残されたのはそこに店を出す論悟、香澄に、高校生の康一と教子。まるで、出口のない迷路のような『プラーザ』を、彼らはさまよう。そして、暗闇の中、突然に犯罪は始まった。『プラーザ』に犯人が?閉ざされた空間で緊迫は高まっていく。
感想・レビュー・書評
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閉店後のショッピングモールに閉じ込められた男女。停電により真っ暗の中見つけたのは警備員たちの死体だった。
舞台設定や語り口から仕掛けがあるなと構えたのですが、見事に騙されました。いやあ、こう来るとは。
あとがきで二度美味しいのも読みどころかも。 -
閉店後のデパートに閉じ込められて、真っ暗で電話や携帯も使えない中、殺人鬼が紛れ込んでいるかもしれないなんて、控えめに言って本当に好き。
どんどん仲間内でも疑心暗鬼になってゆく感じとか、殺人鬼が迫ってくる足音とかすごい怖いのが面白かった。
こんな状況でも、表面上はみんなが手を取り合って仲良くしていても、心の中は互いに見下してたり、心の中が見えるような演出は好き。
ただ、何でその結論に至ったかと、結論がしょぼい。
拍子抜けした。
せめてどうしてそう考えるに至ったかを教えてほしかった。
後、誰がどんな行動をとっているのかを追うのが少し大変だった。
最後の警備員の定例報告書が真相ってこと?
ちょっと怖かった。
ミステリー小説を読むのではなく、ホラー映画を楽しむ感じで読んだ方が面白いかも。
要するに、深く考えずに読め。
長文駄文失礼しました。 -
秋田節炸裂!
のったりと始まって、結末もハッキリしない感じ。
あんまりミステリーって感じじゃないけど好きです。
『マッハ塚本』面白かったな -
深夜のショッピングモールに閉じ込められてしまうはなし。ブレーカは落とされ、電話は切断され、警備員たちは毒を盛られてる。そして壁には犯行声明が……っていうシチュはものすごい良かったんだけど、最後ですかされてしまった。そりゃないでしょー。
かなりシリアスな状況でもとぼけてる論悟のキャラは良かった。秋田さんっぽいキャラだよね。オーフェンのハウザーとかキースとかそんな感じの。
これ乙一さんが書いたらどうなるんだろうな。前にやってたweb日記で似たようなアイディアを書かれてたっけ。自分を追いかけてくるように照明が消えていくシーンが印象に残ってる。 -
最も好きなライトノベルの一つ。黒星さんの表紙絵に惹かれてもうかれこれ10年ほど前に購入。あるショッピングモールに閉じ込められた高校生2人、店員達の脱出劇。閉じ込められそして警備員の死体を見つけてしまい…自分たち以外にも誰かこのモールにいる?という内容。情景を思い浮かべて読んでも難解な所があるが、登場人物のキャラが立っておりかなり楽しめる。皆なぜかファンタジーな格好をしているのも自分は気に入っている。オチは賛否両論あると思うが自分はとても好きです。
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「殺人鬼は誰だと思う?」
「え?」
「誰だって構わないんだよ」
(P.187) -
結局どういう話だったのか、分からなかった
全員怪しいし、全員被害者のような。
絵の不思議な服(近未来的?)と話に関連性があまりない気もする。 -
あとがきが超おもしろい。