エールは消えない -いのちをめぐる5つの物語-

著者 :
  • 婦人之友社
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本棚登録 : 117
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829210055

作品紹介・あらすじ

誰もが経験する肉親や親しい人との別れ。バースセラピストとして多くの人の誕生や死にかかわってきた著者にとっても、自身の母を見送ることは「心にぽっかりと穴」が空くような特別な経験でした。その、ぽっかりと空いた穴を埋めるものは何だったのでしょうか。
「大丈夫、きっと乗り越えられるよ、信じてごらん」というお母さんの言葉が、その後の著者を支えたと言います。

また、長年家族ぐるみで親しくし、その晩年に寄り添った俳優の樹木希林さんからも、同じことを言われました。
「大丈夫、私も協力するよ。そして応援する」。
間もなくこの世から旅立とうとしていることを知りながら、希林さんは強い意志で応援してくれたのです。

著者は綴ります。
「人がこの世を去ってからも、応援(エール)の思いはずっと生き残る。決して消えたりしない。まるでお守りみたいに」。

本書は、著者が見送った87歳の母のこと、最期を共に過ごした樹木希林さんのこと、自殺した娘の子どもを育てたお母さん、両親をなくし伯父伯母に引き取られた姉妹と、見守るおばあちゃん、子育て中の盲目のお母さんなど、5つの多様な家族の物語と、めぐるいのちを描いた珠玉のエッセイ集です。
巻末には、内田也哉子さんとの対談「母をおくる」も収録。

感想・レビュー・書評

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  • 応援してくれた人たちに「ありがとう」を 志村季世恵さん「エールは消えない」出版記念講演|好書好日(2023.04.12)
    https://book.asahi.com/article/14868232

    樹木希林さんに寄り添ったセラピストが語る人生 「私が私でいるために、あなたにそばにいてほしい」 | 何度でも開花する人 | 東洋経済オンライン(2023/11/11)
    https://toyokeizai.net/articles/-/710859

    志村 季世恵さん|響きから生きる人たち|CTIジャパン
    https://www.thecoaches.co.jp/hibiki/shimura_kiyoe/index.html

    【2023年3月1日発売】エールは消えない いのちをめぐる5つの物語 | 婦人之友社 生活を愛するあなたに
    https://www.fujinnotomo.co.jp/book/essay/b2409/

  • 不自由な体で生まれた人、生後家族との死別を体験した人など、生まれながらの不幸、不平等、生まれた後に襲う悩み苦痛等に対する対処には「一人で悩まず、周りの多くの人に躊躇なく助けを借りること」だ、と言う。「誰かの手を借りる事を経験した人は、必ず誰かに手を差し伸べる術を持っています」という文章には頭が下がる。また、嫌いな人には「その人の意外性を探してみる」ことで意識が変わり心地良い気分になる、とも言っている。人生、悪いことも良いことも長続きはしない、また不幸は突如として来ると覚悟しておくことが必要で、最悪な時は誰を頼りどの様に生き抜いていけるのか考えておくこと、また逆に幸せな時の生きる喜びもしっかり噛み締めておきたいと、この書で思う。樹木希林の言葉「自分の体と心を知ることが一番大事」と娘に遺した、と言う。

  • 人と人との関わりの大切さ。1話目の一番星になった娘に登場するのは、私の友達のキミちゃん。泣いた。

  • 樹木希林さんとの終末期の関わり 
    也哉子さんとの対談が興味深かった

    いろんな家族のカタチがある
    本人たちにしかわからない思いがある

  • 人への強い思いがとてつもなくあり、それを実行できるそのエネルギーに心を打たれました。

  • 出産や育児に携わるバースセラピストである著者が、ターミナルケアに関わってきた実体験を元に綴ったエッセイです。遺された私たちに心優しい「エール」を送ってくれています。[NDC] 146[情報入手先] 同じ著者の作品を以前先生から推薦していただいた[テーマ] フリーテーマ(備中R5-1)

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著者プロフィール

1962年、東京都生まれ。バースセラピスト。一般社団法人ダイアローグ・ジャパン・ソサエティ代表理事。ダイアログ・イン・ザ・ダーク理事。心にトラブルを抱える人のメンタルケアおよび末期癌を患う人へのターミナルケアが医療者からも注目を集めている。視覚障がい者、聴覚障がい者、後期高齢者とともにダイアログ=対話のソーシャルエンターテイメントを開催するダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」を主宰。著書に『さよならの先』『いのちのバトン』他、茂木健一郎氏や内田也哉子氏との共著もあり。2023年2月に最新刊『エールは消えない -いのちをめぐる5つの物語-』(婦人之友社)が発売。

「2023年 『暗闇ラジオ対話集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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