百戦錬磨の大人男子は初心な彼女を全力で愛したい (オパール文庫)

著者 : 斉河燈

• プランタン出版 (2021年10月5日発売)

作品紹介・あらすじ

「教えて欲しいんだろ？　男の悦ばせ方を」
そう言いながら菜江を抱く、ホストクラブオーナーのトウヤ。
言葉と裏腹に愛撫は優しく、身体の奥まで熱く拓かれ、快感で頭が真っ白に――。
初めてなのに甘く感じてしまうのは、彼を好きになったから？
両親を喪い兄も失踪、借金のカタに引き取られた身だけれど、
惹かれる気持ちは止められなくて。
ディープでエロスな年の差恋愛！

感想・レビュー・書評

[いこさんの感想 · 2021年10月19日]

二回り以上年下の子に知らず知らず本気になってしまうおじさまに悶えた。
しかもこのおじさま、元ホスト、現ホストクラブオーナーである。
女性を手玉に取る側の人間が逆に転がされているという図式、悶えない訳がない。
初恋すらまだだった純粋な二十歳の女の子に本気になってしまうとは。
まあ成人はしているので「子」という年齢ではないのだけれども、それでも思わず女の子と言ってしまいたくなるほどいい子だったので。
だから彼女は手練手管をもって彼を転がした訳では全くない。
寧ろ成り行きとはいえ、純潔を奪われた相手である。
そんな彼に借金のカタに引き取られながら、生活が一変し、純潔を奪われながらも、彼女の本質は何も変わらなかった。
汚れなく、いい子だった。
眩しいくらいに。
そして、純真に彼を愛した。
ゆえに彼は防御できなかったのだろう。
小細工一切なしの愛情ってある意味最強である。

もうびっくりするほど彼の方がころころと転がってくれたので、四十を超えたおじさまながら大変可愛らしかった。
それでも元ホストかい！とツッコミを入れたくなるほど。
何気に「おまえさん」呼びもポイント高かった。

尚、彼女の巨乳に転がったのではないと信じたい。
多分……

彼女の兄の消息が終盤近くまで分からなかったり、ある人が刺される展開もあったり手に汗握る展開も。
でも基本的には純粋な女の子に転がり落ちていくおじさまににやにやしちゃうお話だった。

著者プロフィール

群馬出身、静岡在住。2007年からwebにて恋愛小説やミステリー小説等を公開。

「2016年 『シュガー＊ホリック３』 で使われていた紹介文から引用しています。」