ステラリウム (Canna Comics)

著者 :
  • プランタン出版
3.81
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本棚登録 : 359
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829685372

作品紹介・あらすじ

夜空の灯・星は、人の想いを映して創られる──。

星の製造工場に勤めるカナタは、亡き恋人を想い残業中にもかかわらず酒に溺れて、涙を零した。
すると、研究していた素材の中から少年が生まれ出る。
星以外の製造物は破棄する決まりだった。だが人の形をした彼を破棄することはできず、アルレシャと名付けて育てることに。
喪失感で苛まれていた日々に、そっと寄り添ってくる無垢な瞳にカナタは……。

感想・レビュー・書評

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  • でてくる情景からモノがキラキラとしていて綺麗 綺麗な作品でした

  • ファンタジーの中のファンタジー。
    『巷にあふれている、いわゆるBL』を望むのならこれは肩透かしかもしれない。
    でも美しくきれいな絵とストーリーは一読の価値があると思う。
    私は大好き。

  • 作家買い。前作借本で嵌り…このまま淡々と日常が続くのか、何か変化があるのか…このままでも余韻があってよいけど、その後が気になる!これがいいのかな。

  • 隅々まで堪能しました。控えめで繊細な作風だけど、いつまでも心に残ります。
    タイトルがいいですよね。星を製造するなんて、夢だったりファンタジーだったりSFだったり…あらゆる想像ができてしまいます。
    なのに、先端を行くというカッコよさじゃなくて、どことなくノスタルジック。
    自然や宇宙をテーマにした作品に接すると、いつでもいずれかの思いを抱くことになりますが。

    特によかったのは、人としての思いに優しさがあふれていたところです。
    星を作る研究材料に、亡き恋人を思って零してしまった涙が混入してしまい、星の子が製造されてしまいます。
    本来ならば星以外の製造物は廃棄するきまりなのですが、カナタは自分の作り出してしまった少年にアルレシャという名前を与えて育てることに。
    やがてアルレシャは、亡き恋人を思って苦しむカナタの魂を救う存在へとなっていきます。
    自然の摂理と相反するようなアルレシャですが、すべてが繋がってめぐりめぐっているのだと改めて考えさせられるストーリーです。

    「埋み火」は同じ星製造所に勤めるキケとレオシュの話。
    キケはカナタと同僚で、優秀な彼に密かに憧れと嫉妬を抱き、劣等感にも苛まれていました。そして、カナタの苦悩に気づく事が出来なかったことでさらに自信を失い仕事を辞めようと思いつめます。
    そんなキケに、レオシュは励ましの言葉を伝えるのですが、キケが気付かなかった真実がそこにあったのです。
    年の差愛。すてきでした。
    描き下ろしの「窓辺にて」が、すごくよかった…!
    アルを見つめるカナタの優しい視線が何ともいえません。キケとレオシュもいい関係だとわかるのがうれしいです。

    「真空庭園」では、こういう話に弱いということを再認識。
    互いに選択の余地がなく、依存しつつも与え合う関係。ツボです。
    そして相手の幸せのためにその関係に悩み苦しみ、ある決断をしようとする透。
    そしてそのことが透とはるかの間に誤解を招くことに。
    こういう展開、弱いです。うるっときました。逆転ギャップ萌えもありの。

    またまた、ノンブル脇のミニイラストにきゅんときました。かわいい。

  • すごく好きな世界観と美麗な画、淡々と進むストーリー。しかしピュアすぎてBLにみえません。

  • (感想)

    これまた不思議なファンタジー(?)ではまっちゃいました。

    今回はなんと星の製造とな?!
    前作も思ったけど、本当に不思議な世界観です。
    だけどその世界に引き込まれるから不思議。

    星の製造過程で誤ってできた少年とのお話ですが
    すぐには受け入れられない。
    少しずつですが、歩み寄っていく感じがいいですね。
    この2人はゆっくりと進んでいけばいいと思います。

    後半はこれまた不思議なファンタジー。
    お互い相手がいないと生きていけない存在。
    だけど相手のためを思っての行動で6年もの歳月が…
    この2人はお互いの気持ちを伝え合うことから始めなきゃね。

    次に出る本もこういう雰囲気を期待します。

  • ファンタジー。静かで、美しい。でも自分の好みの話ではなかった

  • すっごいファンタジー。
    星を作る人とそこから生まれた星の子。
    繊細な絵も相まって、スッと入ってくる一冊でした。どう言葉にすればいいやら…
    好みは分かれるかも。こういうジャンルでずっと描かれているのか、他のを読んでみたいです。

  • kindle_unlimited で再読

    (2016/03/09)
    独特の路線をいくファンタジー

  • 初読み。とても丁寧な絵を描かれる人だ。星の種を作る研究所で働くカナタ、アル、キケ、レオシュの物語。「…ゆっくり低温で燃える やさしい光だ」と言う台詞がとてもいい。
    『真空庭園』透の体から生える葉っぱをはるかが摂取し、はるかから吐き出される呼気で生きる透。循環する二人。こんな設定は正にファンタジーでしかないのだが、作者の絵の持つ静謐さがファンタジーを補うに余りある作品世界構築に絶妙にリンクしている。共依存関係に甘えず、はるかの為を思う透。とても短い物語なのに胸が詰まる。伊東七つ生さんの『ロマンスの箱庭』クラス。ファンタジーって、言ってしまえば所詮作り物でしかないわけだが、そこに情動を揺さぶられるものが含まれると感じてしまうのは、現実社会で人間の汚さに触れなければしょうがない大人の中にこびりついた「垢」を薄く削り取ってくれるからかもしれん。とにかく雰囲気が出来上がっていて、そんな人間がいる訳ないじゃない、と思う間もなく読み進んでた。ファンタジーは「没頭」させてくれないと現実と照らし合わせる作業を頭が勝手にし始めるんだよね。

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