幸腹グラフィティ (7) (まんがタイムKRコミックス)

著者 :
  • 芳文社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784832247451

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  • 読書録「幸腹グラフィティ7」5

    著者 川井マコト
    出版 芳文社

    p54より引用
    “高校生っていうか…
    グルメリポーターの方が近いよね”

     美術高校に通う女の子三人組を主人公とし
    た、食べ物漫画。最終巻。
     高校生活も残り一年と少し、主人公三人の
    保護者たちが森野家に集まり、大盛り上がり
    を見せていた…。

     上記の引用は、主人公・椎名が三人の高校
    生活を思い返しての言葉。
    物を食べた時の三人の表現は、実在のグルメ
    リポーターの方々を参考にされたのでしょう
    か。この作品の真似をして、食事の席で実際
    に感想を言うと、周りはどんな反応をするか
    気になります。やる勇気はありませんが。
     シリーズ完結。三人の目標にもそれぞれ決
    着がつき、きれいに終わりを迎えたという感
    じです。こういう日常を描く作品ならば、続
    けようとすればまだまだ続けられそうですが、
    このくらいの長さが丁度いいと、個人的に思
    います。
     食べ物、青春、日常、この辺を描いた作品
    が好みの方なら、手にとっても失敗ではない
    作品ではないかと思います。

    ーーーーー

  • 学生生活が卒業って形で、一つの区切りを迎えるように、どんな面白イイ漫画にも、完結はやってくる
    漫画家に必要な能力は色々とあるし、個々によって異なるだろうけど、ファンを納得させる〆方をしてこそ、一流だ、と私は考える
    それに基づくと、川井先生は間違いなく、一流だ
    『幸腹グラフティ』、タイトル負けせず、心までも「イイ漫画を読める」幸せで満たしてくれる一作だった
    食系漫画なので、料理の描写が読み手の食欲を刺激するほど丁寧なのは当然であるが、この作品の魅力は何と言っても、ヒロインらのオーバー気味とも言える、若々しく瑞々しい、本気のリアクションだろう
    川井先生は、食漫画に新たな切り口を見出した、と言っても過言じゃあるまい
    リョウ、きりん、椎名が織りなす友情ストーリーがリアル、それでいて、どこか理想的だ、と思わせるものだったのも、人気を高めた理由だろう
    毎日を楽しく過ごしていても、いつかは道が分かれ、距離が今より開く日はやってくる、その怖さと不安、そして、それを受け止め、離れるからこそ今よりもっと仲良くする、って女子高校生らしい決意が固まるまでの過程が、しっかり描かれている。その良さを引き出すのに、独特な絵柄が一役を買っていた事を忘れてはいけない
    ものすごく、誤解を招く気がしないでもないが、やっぱ、可愛い娘らが集まって仲良くしている様は、目の保養になる。つまんねぇ映画を観るくらいなら、その時間にお金を払いたいくらいだ
    どれも心にグッと来て、腹がグゥと鳴るものばかりだったが、個人的に推しなのは、三人娘が合格祝いで焼肉食べ放題に行き、そして、ホントの気持ちを吐露し合った回だ。またもや、不謹慎かも知らんが、ピュアな女子高校生の涙は、ホント、男のハートを射抜くわ
    この台詞を引用に選んだのは、この『幸腹グラフティ』が、単にエロっぽいリアクションだけのグルメコメディじゃないな、と思わせるだけの説得力が宿っているから。やはり、漫画内の名言には、描き手の人生観が色濃く滲み出ているもんだ。周りに迷惑をかけ、周りに迷惑をかけられ、少しずつ成長しているんだろう、川井先生も

  • -

  • 文句なしの日常系作品でした。作品のアイテムは食事、と見せかけて家族愛がテーマなのでアイテムはお婆ちゃんの写真もその要素でした。アイテムを軸に主人公が新しい主人公に変化していくさまを丁寧に描けていることが、テーマがより明瞭にさせているのだと実感できました。
    アニメ放映時は食事描写ばかりが話題になりましたが、その丁寧なつくりをもう一度落ち着いて原作・アニメ共に鑑賞してほしい作品です。

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