- Amazon.co.jp ・マンガ (120ページ)
- / ISBN・EAN: 9784832274389
作品紹介・あらすじ
大人気喫茶店日常4コマ、最新11巻が登場!
木組みの街では、ココアたちのきらきらとした思い出が紡がれます。
すべてがかわいい世界で繰り広げられる、
出会いと別れ、友情や成長、さまざまな交流をどうぞお楽しみに。
感想・レビュー・書評
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雑誌「まんがタイムきららMAX」に連載されているKoiの「ご注文はうさぎですか?」の第11巻です。日常と非日常の境界線があいまいなおとぎ話のようなエピソードが続きます。ちょっと前からチョコちゃん&うさぎちゃんの出番が増えているなと思ったら、こんな最後が用意されていたとは。青山さんもマスターにちゃんと再会できてよかった。そして色々な人との出会いを通じて一番成長したチノの姿を見守りながら…出会いと別れが描かれた非常に良い巻でした。ティッピーよ、永遠に。
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なんだかんだで思い出深い作品になってきて最後の展開にうるっときてしまった
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冒頭から幼い頃のココアのエピソードで始まる今巻は読み終わった後に思えば、ココアとチノという二人がうさぎによって結びついた物語の一部が穏やかに終わりを迎える巻だったのだろうな
迷子になっていた際、チノの母である咲から魔法を受け取っていたココア。そんな彼女が祖父を喪い迷えるチノに道標を授ける魔法の物語…
それはさておき、今巻も穏やかで可愛らしくて微笑ましいエピソードがたくさん収録されているね
互いにお弁当を作り合うエピソードでは全く別の場所、全く別の機会にお弁当を作る約束をしているのに、いつの間にか約束が輪になって居た。
このような素敵な奇跡が起きるココア達は何処に居ても仲良しの絆で繋がっているのだと判るよ
ナツメとエルはブライト・バニーでのバイトを目指して奮闘中
普通に考えればマヤが言うように親のコネを使えばそれで解決するのだろうけど、実力で勝ち取ろうとする姿には向上心を感じられる
…まあ、そんな遣り方だから失敗する道も排除できないのだけど。追い詰められた挙げ句、闇落ちしかける双子には笑ってしまったよ
それでも今回は実力で否定されたわけではなかったから、次を頑張ろうとの活力に繋がったのだろうね
その活力が自分達が落ちる原因の一端ともなったユラへの師事にも繋がっているのだから見上げたものですよ
度々登場してはココア達にほのぼのとした冒険を提供してくれるシストの地図。今回は海が目的地と遊興要素の強いものに
おまけに地図が2枚あった事で組み合わせがシャッフルされて新鮮な楽しみも味わえたね。ただ、そこでの分け方が街を出て行く組と残る組というのはね……
まだ精神年齢で分けられた方が微笑ましかったな…
でもここ数巻で示されていたように、学校やバイト先がバラバラでも彼女らは集えるし、お弁当の件のように面白い処で繋がっていたりもする
だから街を出て行くとしても彼女らが完全に分かれてしまうなんて事は無いのだろうなと思えるよ
今巻の中核を為しているのはチノの成長且つそれを見守るティッピー(お祖父ちゃん)のお話か
チノを案じて現世に留まる彼はうさぎに宿るというコミカルな存在だけれど、同時にそれは本来の人の世の有り様に反しているとも言える
正体がバレたら大変な事になるからチノ以外に明かさないというのも有るのだろうけど、それ以上に既に亡くなっている彼なりの制約として関わる人間を制限しているのだろうなと感じてしまう
だから昔世話をした青山さんの事も心配はしているのだろうけど、チノと同じように接しはしない。ただ、あの列車を見せたのは彼が出来る最大限の譲歩であり優しさだったのだろうね
そしてお別れに繋がる小旅行の延長戦。ココアとチノ、ティッピーによる過去探訪
ココアの実家を訪れれば毎度のように展開される賑やかな光景も展開されつつ、本題は母親世代のお話
ココアとチノが仲良しなように、大親友だったちよこと咲。そんな親世代から明かされる昔の話はチノに幼少期の憧れを思い出させる物になったようで
昔の夢を思い出して、今はラビットハウスではない場所で淹れたコーヒーを喜んで貰えた
それらが結実して遂にチノが新たな夢を確かなものとしてココアに話せた
それはきっと成長と呼べるもの
だからお祖父さんも安心して逝けたのだろうな……
演者さんの件含め、尊い物語が一つの終りを迎えてもチノがこれから幸せな未来を辿っていけるのだと思えるラストに万感の想いを抱いてしまうよ……