こみっくがーるず 9 (まんがタイムKRコミックス)

  • 芳文社
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784832274471

作品紹介・あらすじ

ついに高校を卒業してしまったかおす先生。

高校生という肩書がなくなってしまったことで、

いよいよ漫画家として食べていくことの重大さを

噛み締めたかおす先生は、初のオリジナル作品での連載を目指し、

編集の編沢さんと一緒に頑張ります。

大団円の最終巻です。

感想・レビュー・書評

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  • オリジナル連載を目指す中でピックアップされるのはかおすの家族ですか。
    かおすにとって不遇だった時代から通じてファンレターを出してくれていた相手。前巻でも作品の締め方についてアドバイスをくれたし、ある意味萌田薫子を最も知っている人間と言えるのかな
    そのような両親が居る場所だからかおすもアイディア出しが無理なく行えたのかな?
    ……その結果が「お父さんを美少女にすればいい」ってのはかなりぶっ飛んでいるけども(笑)


    そんな折に迎えるのは学生時代の終わりか…
    学生でありながら漫画家という特別な時代を過ごすかおす達が主役の物語。だから高校から卒業するというのは彼女たちにとって人生レベルの分岐点となるわけだ
    …その中で「女子高生と同じ空気を吸える機会が激減…っ」と感じるかおすはやっぱり変だけど

    でも、そんな変わらないかおすが中心にいるから小夢達も高校卒業によって自分達が大きく変わり過ぎないとも確信できたのかもね
    本作は物語が展開する内に幾人もの学生漫画家が登場したけど、あの4人はやっぱり特別な集まりであるように思えたよ

    後、小さな流れながら、アニメになった翼の作品を見て翼母が涙するシーン、その直後の二人が完全に和解するシーンは良かったなぁ
    あの場面は翼の創作活動が報われた象徴に思えたね


    そしてクライマックスの焦点はかおすのオリジナル連載へ
    ここに来てかおす宛のファンレターが増えるとは
    SNSでバズる現象とはまた違った喜びがあるのだろうね

    両親とはまた違う自分の作品を楽しんでくれたファン。それは顔が見えないだけに反応も見えない。ここで過度な不安感に苛まれてしまう創作者は多いかもしれないけど、逆にかおすは「ファンをもっと喜ばせたい」という方へ振れるんだ…
    スピンオフやアンソロジーの際には自分の『好き』を描いて好評を博した。そんな彼女だからこそ他人の『好き』に応えようとすれば自然と良い作品に出来上がるのかもしれないね

    …そのご褒美で大人組を巻き込んだ制服遊園地を企画するとは業が深すぎて反応に困るけども(笑)
    まあ、高校を卒業しても何らかの形で学生気分を味わう事だって出来ると示した例になる…のかな…?

    そうした明るい流れが続いていただけに終盤に起きた、両親の骨折事件はちょい吃驚
    今のかおすにとって創作意欲の大切な源泉、両親の危機にかおすの眠れる力が解放されて店の切り盛りを担うとは予想外にも程がある!

    ただ、その経験が自分の作ったもので人に喜んで貰いたいという創作活動の出発点へ回帰するというのは良いね
    更に集まる捜索仲間たち…
    かおすがこれからも精一杯漫画家をやっていけるのだと、そう感じられる温かな最終巻でしたよ

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