境界性パーソナリティ障害―患者・家族を支えた実例集

著者 :
  • 保健同人社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784832703568

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすくて、わかりやすい。
    この本を通して、境界性パーソナリティ障害についてのイメージをつかむことができました。

    見捨てられ不安としがみつきに納得。
    そして、一定の枠組みの中で対応するという意味が、やっとわかりました。

    実務にも役立ちそうです。
    本の中に、ヒントがたくさん。
    図書館で借りた本でしたが、購入して手元に置こうと思います。

  • 実例がたくさん載っていたのでわかりやすかったです。似たような症状があっても、境界性パーソナリティ障害ではなく、違う障害の可能性があることや素人判断してはいけないことなど勉強になりました。

  • 境界性パーソナリティ障害―患者・家族を支えた実例集。林 公一先生の著書。境界性パーソナリティ障害の症状や対処法を一から教えてくれている実例集。精神科医で医学博士の林 公一先生。林 公一先生のお話は専門的なのに一般の人にもわかりやすいから境界性パーソナリティ障害の知識がある人も境界性パーソナリティ障害がない人も境界性パーソナリティ障害に苦しんでいる人も今は境界性パーソナリティ障害とは無縁な人も誰でも学べる内容。Dr.林が多くの人の尊敬を集めているのは当然のこと。

  • わかりやすくて良い本だと思う。2007年の初版を読んだので、DSM-Ⅳ-TRの診断基準が載っていた。

  • チェック項目12箇所。この本は、一般の方々むけの症例集として書きました、そして、症例集であると同時に、通読していただけば、境界性パーソナリティ障害のすべてがわかっていただけるようになっています、「すべて」というのは、症状・診断から始まり、治療や対応法、さらには最新の研究データまでです。境界性パーソナリティ障害は、統計的には女性が75%です、病院での実際の印象からするともっと多く、80%以上が女性のように思えます、そして、パーソナリティ障害は、「パーソナリティ(あるいは性格とか人格といってもほとんど同じ意味です)の大きな偏り」ですから、その人のパーソナリティがほぼ形成される若い年代、具体的には18歳から25歳くらいの間にはっきりしてくるのが普通です。若い女性で、感情が不安定で、リストカットなどの自傷行為を繰り返し、人に対する評価がめまぐるしく最高から最低に変化する、ここまでが揃うと、境界性パーソナリティ障害である可能性は高くなります。人から見捨てられるのは誰でも不安です、けれども境界性パーソナリティ障害の人は、その不安が想像を絶するほど強い、そのため、実際に見捨てられなくても、見捨てられるのではないかと思っただけで、あるいはちょっとしたことで見捨てられたに違いないと思い込み、不安になる、いや不安になるという言葉では不十分です、自分は100%否定された、もう希望もない、もう生きていけない、そんな果てしない絶望的な不安、それが境界性パーソナリティ障害の人の感じる「見捨てられ感」です。表面的にみると、要求を通してわがままに言っているだけ、と思いがちですが、その背景には見捨てら不安があるのが、境界性パーソナリティ障害の最大の特徴です。自殺者数は、男性のほうが女性より多いのですが、自殺未遂数は、逆に女性のほうが男性より多いことが知られていまwす、それは、自殺未遂とみられるものの中には、境界性パーソナリティ障害によるものがかなり含まれているためと思われます。境界性パーソナリティ障害の人は、常にこころの底に持っている空虚感を満たすために、あるいはまぎらわすために、自己破壊的な行為に駆り立てられずにはいられないのだという考え方もあります。現代において、とくに都市部において境界性パーソナリティ障害が増えたのは、個人の自由度が著しく増したことと関連があるという考え方もあります。ムードスイング……感情の不安定さは、境界性パーソナリティ障害の大きな特徴です、些細なことで突如としてこの不安定さが現れ、興奮したり、暴力的になったり、自己破壊的になったります。境界性パーソナリティ障害の自殺行動が、本気かポーズかよくわからないのはごく普通のことです、そして、はっきりわかっているのは、それでもとにかく自殺未遂率が約10%もあるということです。男性の境界性パーソナリティ障害が少ないのは、暴力の問題が理由という説があります、つまり、男性の暴力は、病気とみなされず、犯罪とみなされることが多い、女性の境界性パーソナリティ障害は病院に行くが、男性の境界性パーソナリティ障害は刑務所に行く、という説です。

  • BPDの実例と解説。
    分かりやすくてどんどん読めた。
    ・自己破壊的な行為に依存・耽溺
    ・感情の変化の持続時間が長くて翌日

  • 事例を通して、そこに共通する病識をあぶりだしてくれます。この病気の根本は「見捨てられ不安」にあること。そのため、治療は薬物+心理療法になること。加えて、周囲の人が翻弄・操作されやすいので、本人への対応には制限枠を設けるとともに、同じ共通に立っていくこと(ボーダーラインシフト)。

    最後には、「誤解」の抄を設け、境界性パーソナリティ障害に似て、そうでない事例など、精神科医以外が安易に診断を下すことの難しさも教えてくれます。

    非常に実践的で読みやすい本だと思いました。

  • 境界性パーソナリティーを前調べしたうえで読み流し。
    事例があっていいと思うが、力をこめて読むものではない。

  • 人格障害への偏見を自分の中に感じたから読んだ本。仕事での関わりも多いけど。
    知ることがまず第一歩。

  • 林先生らしい切り口。すぐ読めてしまうのでちょっとお高い気がする。

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