もう一つの経済システム

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  • 北海道大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784832967229

作品紹介・あらすじ

本書は,東ドイツ「社会主義」計画経済下の企業現場を検討対象としながら、計画経済において生産が非効率なものになってしまうメカニズムと非効率の具体的様相,一般的イメージとは異なる労働者の日常や濃密な人のつながりのあった社会の姿,我々が想像するほど身近な恐怖ではなかった秘密警察の本当の影響力,それらの事実から「社会主義」計画経済の崩壊および存続の理由を導き出そうとする試みである。
 これら「社会主義」計画経済という「もう一つの経済システム」の基底部分における,あまり知られてこなかった(知ろうとされてこなかった)実態を,ドイツ統一後公開された一次資料を用いて実証的に明らかにすることで,「社会主義」について多面的に理解すること,これが本書の目指すところである。
 また,その作業を通じて,将来の市場経済のあり方について考えるにあたっても,ものの見方・考え方をより多面的にし,議論を豊富化することに貢献できるのではないかというのが著者の考えである。

著者プロフィール

1968年 岐阜県恵那市に生まれる
1994~95年 文部省学生国際交流制度派遣留学生としてドイツ・フライブルク大学へ 留学
1996年 名古屋大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学
現 在 札幌大学経済学部准教授・博士(経済学)(名古屋大学)
主論文 「秘密警察(シュタージ)―その本当の影響力」『ドイツ文化史入門』(若尾祐司・井上茂子編), 昭和堂,2010年.「計画経済システムにおける計画作成と達成度評価の現実―建国初期東ドイツ造船業を例にして―」『地域と経済』(札幌大学地域経済研究所),第5号,pp.33-42,2008年.「東ドイツにおける工業労働者の『社会的結合』」『歴史学研究』(歴史学研究会),833号,pp.143-151,2007年.「EU憲法における『連合の目標』としての社会的市場経済」『大原社会問題研究所雑誌』(法政大学大原社会問題研究所),577号, pp.1-15,2007年.「現代ドイツにおける『社会的市場経済』の変容―2003年閉店時間法改正論議を手がかりに」『現代ヨーロッパの社会経済政策―その形成と展開』(廣田功編),pp.301-327,日本経済評論社,2006年.「東ドイツにおける日常生活世界―作業班の経済的・社会的意味―」『大原社会問題研究所雑誌』(法政大学大原社会問題研究所),552号,pp.51-64,2004年.

「2010年 『もう一つの経済システム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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