排除型社会と生涯学習-日英韓の基礎構造分析 (北海道大学大学院教育学研究院研究叢書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784832967526

作品紹介・あらすじ

今日の格差・貧困問題は、経済的な問題だけでなく社会・政治・文化・アイデンティティなどにわたる深刻な構造的問題であることが理解され、「社会的排除social exclusion」問題と呼ばれ、とくに現代先進諸国の「排除型社会」が問われるようになってきた。本書は、社会的排除問題を克服して「持続可能な社会」を構築しようとする諸活動を21世紀型生涯学習の基礎構造として捉え直し、その性格と展開構造を明らかにし、今後の展望について考えてみることを課題としている。そのために、経済構造・市民社会・政治社会の全体を視野に入れた「先進国モデル」を提起しつつ、先発・中発・後発の先進国(イギリスと日本と韓国)において社会的排除(階級的・階層的排除と空間的・地域的排除)問題に取り組む諸活動を分析するという方法をとっている。日英韓3国は、アメリカのいわば格下の同盟国で、新自由主義的政策をとってきた典型国であり、その結果、いまやアメリカとともに貧富の格差が先進国ではもっとも高い国に属する。日本が当面する諸課題を考える際に3国の比較研究は不可欠となってこようが、本書は、21世紀最大の社会問題と考えられる社会的排除問題に取り組む動向の分析をとおして、現代生涯学習の基礎構造を明らかにし、そこから21世紀型生涯学習の在り方を展望しようとしている。本書で重点をおいたのは、経済構造に規定された社会的排除問題としての失業・半失業問題に対応する生涯職業訓練活動、そして、市民社会において社会的排除問題に取り組む「社会的協同」活動であり、それぞれ本書の前編と後編で検討する。

著者プロフィール

北海道大学教育学部名誉教授

「2023年 『社会教育・生涯学習入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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