18時に帰る ―「世界一子どもが幸せな国」オランダの家族から学ぶ幸せになる働き方

  • プレジデント社
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833422284

感想・レビュー・書評

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  • 極めてシンプルかつ今を象徴しているようなタイトル。オランダのこの30年で起きた"働き方改革"や"人生の価値観の変化"を解説している内容の本である。

    全然知らなかったのだが、30年前、オランダは天然資源の発見によって国内産業が弱体化する"オランダ病"に罹患していた。失業者は急増し、国民の間で将来に対する不安が増大し、それを是正するために国家的議論が起きてついに政府、労働者団体、企業の3者による"ワッセナー合意"が採択され、ここから世界的に有名になるワークシェアリングや同一労働同一賃金などの概念が生み出されたらしい。

    30年を経て、オランダは夫婦がバランスよく働け、家族重視でかつ「子供が世界一幸せな国」となり「(出産における)2人目の壁」がない国家・国民に変貌を遂げた。その具体的な内容や、そこで生きる人のインタビューなどが収録されている。

    経営者としてまた家族ができたばかりの一個人として、その内容はとても参考になり、価値観が少し変わったり、具体的なアクションも起こすことになりそうだ。が、内容があまりにもまじめでキレイすぎて、ちと強迫観念に駆られてしまう。もう少しこぼれ話や笑い話も収録して欲しかったし、負の側面にも研究成果としての本ならば披露して欲しかったように思える。

    でも、とにかく、週に一日はまずは18時に帰るようにしよう!とこの本を読んで決意しました。そういう効果の本であることは間違いないです。

  • 欧米は昔から父親も家のことをし、労働時間も守られているものだと思っていた。30年程前までオランダも日本と同じような状況だっとことに驚いた。今の子どもたちの世代には日本も改善されてくれることを願う。

  • オランダも今の日本のような会社のあり方、社会のあり方だったようですが、国として、みんなが一眼となり考えを変えることができたようです。その話でだけでも、変わることができると前向きになりました。

    一人ひとりが自覚を持ち、効率化を考え、会社も個人も互いに信じ合えるそんな形がある。それには、日頃から対話、コミニケーションをとること。家族もチームであるという考え持ち、しっかりコミニケーションをすること。

    私が今からできることは、家族をチームと考え、しっかりとコミニケーションをとり、問題を解決していくことなんだと思います。

  • 「オランダではほとんどの人が18時に帰宅します。そのために、仕事の生産性を可能な限り高めるよう、最大のパファーマンスを発揮する(p132)」
    家族のことを第一に考え、この30年間に仕事も生活もしなやかに変化させてきたオランダの人たち。仕事についてはまさに『ティール(進化型)組織』そのものだ。最近日本でもよく目にするエンゲージメント(信頼関係)も肝のように感じる。
    「働くことに幸せを感じている人が増えると生産性は高まる(p138)」
    プレイフルに生きようじゃないか!

  • オランダと日本の社会の根本的な仕組みの違いに愕然。しかも、オランダは現在の日本の状況に約30年前に陥ってたということなので、日本の遅れを感じざるをえない。インタビュー記事が分かりやすくまとまっていて読みやすかった。オランダのマイナス面があるのかは気になった。日本で仕組みそのものを変えるのはまだたくさん時間を有するが、チームビルディングや組織内のマインドくらいはスモールスタートが出来るのではないか。

  • 生産性の高いオランダでの仕事の仕方について知りたくて読みました。生産性を高めるコツみたいなことはあまり書いておらず、オランダの考え方や文化、制度が紹介されてました。学術的に分析・考察していると言うより、インタビューをまとめたという印象です。オランダの人が子どもを産むとき経済的な足枷を感じていない理由など、もう少し深堀してほしかった。

  • オランダで一般的なイエナプランに興味があり、オランダ社会全般をまず知るために手に取った一冊。
    オランダでは、『チーム主義』という考え方で社会が回っていたり、日本のように正社員と非正規社員で待遇の差に開きがなく柔軟に働き方を変える選択肢が存在したり、大人の社会がライフステージに合わせて極めて柔軟である様子がわかった。
    私が全く知らなかった考え方としては、『会社から休みを買う』という考え方。日本人は会社から有給をもらう、という発想なので、びっくり。そして面白いと思った。

  • SDGs|目標8 働きがいも経済成長も|

    【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/688342


  • 「世界一子供が幸せな国」オランダ

    オランダの多くの人が「親の幸せは子供の幸せ」と答える。そんなオランダの働き方、仕事に対する考え方を知ることができる一冊。

    世界の潮流から、近い将来、オランダ人のような考え方を持つ人が日本にも増える気がするため、このような生き方もあるんだなーと知っておいて損はないと思います。

    日本や自分と、オランダ人との違いを意識して読むと、自分のなりたい姿とそのギャップがわかってくる。
    オランダ人の働き方、考え方が必ずしも正しいとは言えないが、世界にはこんな生き方をしている人がいることを知るだけでも、今後の生き方の指針を定める上で参考になると思います。

    「親が幸せだと子供も幸せ」

    いちばん大切なものは家族との時間というのが、オランダ人共通の考え方という。
     「こうでなければならない」という考えではなくオランダの寛容さや余裕から学ぶところがある。
     その一方、諦めることを明確に出来ているとも感じた。

  • この本を読む限り、オランダはまさに理想とする社会。
    仕事とプライベートの時間をその時の状況に合わせて柔軟に調整していくところに共感。
    経営者でさえ、フルタイムではないことに驚いた。
    会社と働く人の信頼度の大切さも感じた。
    なんといっても、会社や国制度の手厚さがやっぱり肝。日本はいつ改善されるのかな?

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