すみれとあり (かがくのとも傑作集 どきどきしぜん)

著者 :
  • 福音館書店
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本棚登録 : 318
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (28ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834018172

感想・レビュー・書評

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  • はっとするほど美しい、などという陳腐な表現が憚られるほど美しい絵本。
    福音館の「かがくのとも」の一冊だが、その美しさは際立っている。

    表紙に描かれているのは、分かっているだけで約180種くらいはあると言われているすみれの中の、「すみれ」。
    小さくて可憐な姿からは想像も出来ないほど、強い生命力を持っている。
    コンクリートの隙間や石垣の割れ目にまで、しっかり花を咲かせるたくましさ。
    その命の不思議を、丁寧に解き明かす絵本で、ひと役買っているのは種の運び手である「あり」たち。
    どうしてありが運ぶのだろう?
    どこまで運ぶんだろう?運んでどうするんだろう?
    小さな花と昆虫との協力関係を、美しい絵で追っていく。
    「かがくのとも」のシリーズらしく、ストーリーの運びは謎解き形式。
    いくら子どもの眼線が低くても、すみれの種をくわえて運ぶありたちの姿までは、なかなか肉眼で見られない。
    まして大人は新鮮な思いでこの本を読むだろう。
    実は私も、「なんでこんなに庭じゅうにすみれが増えたの・・・?」と思っておりました、ハイ。
    種が飛んだだけにしては、あまりにも広範囲。不思議、ふしぎ。

    不思議だなぁと思うのがかがくの入り口だとしたら、この本は間違いなく観察し、仮説を立て、立証していくという確かな手順を踏んだかがくの本。
    すみれの花の美しさとともに、しっかり印象に残る一冊。
    約6分。読んであげれば3歳くらいから。

  • ブクログのおすすめにあったので、読んでみた絵本。
    春になってすみれが咲き出した。
    コンクリートの割れ目にも、石垣の隙間にも。
    蜂が蜜を吸って、やがてすみれの花は実になって、種になる。

    すみれの花を見つけると得したような気分になる春先。
    でもすみれの実も種も見たことがない!
    そして、蟻と種の関係にもびっくり。
    これはチビちゃんと読まなくては!

    え?マジ?これって本当?
    すみれって種あんの?S18

  • 表紙絵が欲しくて傑作集を登録してあります。


    月刊 科学絵本「かがくのとも」
    通巻:313.
    1995/04/01.

    すみれとあり

    作:矢間芳子(やざま よしこ)
    監修:森田竜義(もりた たつよし)


    発行所:福音館書店
    定価:350円(本体340円)
    雑誌:02377-4.
    T1002377040350.

  • すみれとありにこんな関係があったとは知らなかった。
    たねのはじける音ってどんなだろう。

    春に庭を観察してみたくなる一冊。

    1年生向け。

  • 2年教科書掲載本。

    花の種を運ぶのは鳥だけだと思っていたら、ありも運ぶんだってわかって新鮮でした。

  • 「不思議」がわかりやすく描かれていた。
    種のなかの白いものって、いったい何だったんだろう?
    それがなくても発芽するっていうことなのかな?
    っていう新たな疑問は出てきたけど…笑

  • UniLeaf では、この絵本に透明点字シートを挟み込んで製本した、ユニバーサル絵本を貸し出ししています。
    状況が「読みたい」になっている本はお貸しできます。
    「いま読んでいる」になっている本は貸出中ですが、ご予約いただけます。
    コメント欄に「貸出希望」と書いてください。
    (送り先の住所などはここに書かないでください。)

    この絵本は、点図が豊富に挿入されています。
    家族の人や先生と一緒にお楽しみください。

  • 「石垣のすきまに咲いているスミレを見つけたよ。種はどこから、どうやって来たのかな?春の終わり、はじけたスミレの種を運んでゆくアリを発見! どうしてアリが種を運ぶんだろう?じっと観察していると・・・。小さな植物と昆虫の不思議な協力関係を見つけたときの驚きを、みずみずしくあたたかい絵と、謎解き形式のストーリーで描きます。観察すること、推理することの楽しさとともに、子どもたちを科学の世界へいざなう絵本です。]

  • すみれとありの共生に絵本。こどもは結構好きみたいだった。

  • 身近な題材の科学の絵本。ダイナミックな構図と植物に生えた毛まで描く繊細な描写が好き。特に種が飛ぶシーンの絵に惹かれる。

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著者プロフィール

矢間芳子 矢間芳子(やざまよしこ)1945年、中国生まれ。絵本に『すみれとあり』(福音館書店)『くらしのなかのわた』(童心社)など。「かがくのとも」には『つゆくさ』『つばき』『かき』『おおいぬのふぐり』がある。

「2010年 『さくら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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