ウルフ・サーガ〈下〉 (福音館文庫 物語)

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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834019971

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  • ショーガル・カンの集団を逃れ、高い山での雪崩を乗り越え、シリキたちは砂漠地帯へやってきた。砂漠の狼は、少し小さく縄張りは持たず、厳しい自然と折り合いをつけながら平和に暮らしていた。古来からの自然の掟が、まだ生きていた。シリキたちは、砂漠で生活を始めたが、ある日長老クマ・ホタからの知らせを受け、再びショーガル・カンの地を目指す。

    動物たちが信じるワカとは、厳しい自然と折り合いをつけて暮らす動物たちの智恵だったのだ。シリキが見た二本足で立つ毛のない狼とは、人間を象徴したものなのか。
    なかなか深いものがあった。

  • ニンゲン、読んでください

  • すべては環の中で。

  • すごく面白かった。少し説教くさくも感じるんだけど、それを意識させないほどにストーリーもキャラクターも魅力的でした。特に後半でシリキがショーガル・カンと対峙する時、そばにいたオイヨが印象的。ただの腰ぎんちゃくだと思っていたのに、実は主であるショーガル・カンに忠実でそれを貫き通すあたりは悪役好きの血が騒ぎました。まさかの一番好きキャラにのし上がって自分が一番びっくりしています。

  • 漫画化できそうなくらいのキャラ立ちが面白かった。

  • ウルフサーガ・・自然の掟を忘れた人間への警告
    ウルフサーガ(下巻)の感想です


    ウルフ・サーガ(下)


    【内容情報】(「BOOK」データベースより)

    猟場を持たない迷い狼となったシリキたち兄姉は、巨大集団の追っ手からのがれ、幾多の困難をくぐり抜け、やっと安住の地を見つけたのだった。
    が、世界の秩序である「掟」の復活をめざして、シリキたちはふたたび、巨大な黒狼に宿命的な闘いを挑む―。
    雄大なスケールで描く、狼たちの一大叙事詩。
    小学校上級以上。


    掟を失った世界は、生きるものが、「生きる喜び」を失った世界だった

    オオカミが安心して暮らせる世界を夢見たショーガル・カン・・黒狼だったが

    結局、

    自然の掟「ワカ」を失った世界には、他の動物も、狼でさえも生きることができない世界だった。

    シリキとショーガル・カンの最終的な戦いはなかったものの、結果は明らか

    ふたたび

    「ワカ」を取り戻した狼たちにより

    森は再生されていく

    はだかの狼・・実際には現れなかったけれども、それはやはり「人間」のことですよね。

    人間が安心して暮らせる世界を作るのは当たり前ですが、自然の掟を無視しては成り立ちません。

    病気になることがあるかもしれない

    餓えることがあるかもしれない

    でも

    私達も、偉大な自然の一部であることを忘れてはならないのです

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