ムカシのちょっといい未来―ユウレイ通り商店街1 (福音館創作童話シリーズ)
- 福音館書店 (2010年6月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834025743
作品紹介・あらすじ
ぼくは小村武蔵、5年生。うちが"昔ながらのパン屋"だから、「ムカシ」って呼ばれてる。図工の時間に自分の将来を絵に描くことになったんだけど、なんの夢も希望も浮かんでこない。パパは売れもしないヘンテコなパンを作ってはひとりで喜んでるし、今どきパソコンもない店なんて…でもある日、一発逆転のチャンス到来。小学校中級から。
感想・レビュー・書評
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将来の夢を絵に描くという課題をきっかけに、自分の家のパン屋と家族のことを知り、一つ成長する主人公の姿にこちらも笑顔になった。
長い作品ではないのだけど、丁寧に描かれていて心情の変化がとても自然。
周囲の人物も生き生きしていて良かった。
続編も読んでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
未来がどうなっているか、将来どんな職業になっているかわからない。どんな職業があるのかもわからない。暗記ぱん発明してくれないかな…。
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ぼくは小村武蔵、5年生。うちが"昔ながらのパン屋"だから、「ムカシ」って呼ばれてる。図工の時間に自分の将来を絵に描くことになったんだけど、なんの夢も希望も浮かんでこない。パパは売れもしないヘンテコなパンを作ってはひとりで喜んでるし、今どきパソコンもない店なんて…でもある日、一発逆転のチャンス到来。小学校中級から。
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ユウレイ通り商店街シリーズ1作目。
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いい話なんだけど、ちょっとパンチが弱いような。
読後の印象が薄い。 -
5年生朝 2013/5/28 p.9-14, p15-22
5年生朝 2013/6/11 p.23-32, p33-41
5年生朝 2013/6/18 p.42-52, p53-61
5年生朝 2013/7/2 p.85-104 -
主人公は五年生の男の子ムカシ。
パン屋のセガレ。
お父さんはパン職人。
オモシロイパンを作ってる。
お父さんが作ったナスミソが思わぬ人気のパンになり、ムカシの周りも騒がしくなりはじめ…。
古事ことわざ辞典とセットで。
文章がかなり秀逸、読みやすい。 -
ウチはひなびた商店街の、昔ながらのパン屋さん。しかも、父さんは「タクアンパン」とか「おしんこパン」とか変なパンばっかり作ってて、ちっとも流行りゃしない。けど、そんな変なパンのひとつにてっきりなると思ってた「ナスミソパン」が大流行り。このチャンスを生かしてもっと店を流行らせる、と普通は思うのに、ウチの父さんは全然逆だった…
変わり者父ちゃんに反発する息子の物語。けど、実は父ちゃんにもこだわりもあるし、家族のことをちゃんと思ってる。確かに変なところもあるんだけど、なかなかジンと来る話もしてくれる父ちゃんです。ただ、このノスタルジックさが今の小学生に受けるかどうか…文体が読みやすいので読書の苦手な子には進めやすそうなんですが。 -
中学年くらいに読んでほしいけれど、やっぱり地味かなぁ~
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本当は「駅前通り商店街」という名前なのに、
人通りが少なくてうら寂しいので
「ユウレイ通り」なんて呼ばれている商店街の
いろんな「お店の子」が主人公。
お家も近くて、学校でも同じ5年1組、という子どもたちのお話。
1巻目はパン屋の息子武蔵が主人公の
「ムカシのちょっといい未来」
2巻目は、そのお隣のクリーニング屋さんの娘まゆみが主人公の
「ダンス・ダンス!」
どちらの主人公も、
特にカッコよくも、美人でもないし、
スポーツができたり、勉強ができたりもしないし、
特に健気だったり、友達思いだったりするわけじゃない。
ごくごくフツーの元気のいい子ども。
そんな、
そのへんにいそうな子どもの日常と、
彼らの心を波立たせるちょっとした事件の数々。
それは、学校でのことだったり、
友達との間のことだったり、
家族とのことだったり。
ささいなことだけど、でも、子どもにとっては結構重大。
自分の情けなさに気付いたり、家族のありがたさに気付いたり、
痛い思いをしたり、泣いたり笑ったりして、
ちょっぴり成長する子どもたち。
うーん、ものすごくまっとうな児童文学だ!
著者の子どもたちやまわりの大人を見る目が暖かく、確かなので
安心して読める。
オーソドックス、と言えばそうだけど、
でも、このまっとうさは貴重。
子ども時代に絶対必要だと思う!