ツチノコ温泉へようこそ (福音館創作童話シリーズ)

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  • 福音館書店
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834026900

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  •  中国地方の山間にある町に住む小学生の周一たちは、田んぼのそばの草むらで、ツチノコらしき生き物を目撃。5年1組の学級新聞にとりあげられたその話題は、ローカル新聞からも取材される。旅館を経営する恭介の父や町の大人たちは、ツチノコで町おこしをはかるが…。

  • ぼく清水周一(小5)と平野恭介、小林凜太郎は川遊びが大好き。中学になったら川部を作って、水中生物を捕まえたり観察したりしようかと言うくらいだ。舞台は中国山地の山間にある楠来町。七月のある日、いつものように川遊びをしていたぼくらは、ツチノコらしき、不思議な生き物を見つけた。恭介がケータイで(ちょっとぼけた)写真も撮った。
    そしてそれが、思わぬさわぎとなっていった・・・

    学級新聞で紹介され、地方版の新聞に載り、恭介の家の温泉宿ではツチノコを町おこしにしようと乗り気になり、恭介はテレビの取材を受け、インターネットで騒がれて。ツチノコ音頭なるものができたりして。

    ぼくらだって半信半疑なのに、大人って馬鹿だなあ。

    お母さんの再婚相手、新しいお父さんの誠司さんと なんとなくぎくしゃくしてしまう主人公の気持ちや、
    急に受験すると言う友達(凜太郎)とのこと、
    温泉宿ではりきるお父さんに あきれ気味の友達(恭介)とのこと、

    いろいろな思いを、上手く口にだせなくて、
    でも、話してみたら 案外 かんたんだって 気がついて。

    高学年男子の、等身大の夏休み物語。

  • ★★★☆☆
    つちのこのような生き物を写メり、周一たち三人組のまわりがさわがしく。
    新しいお父さんとなんかギクシャクしている周一、お客さんが減って困っている温泉旅館の息子・恭介、中学受験をするためにあまり遊べなくなった凜太郎。
    三人三様に家族と向き合っていく。
    (まっきー)

  • 小さな田舎町の田んぼの水路で、5年生のぼくが友だちとツチノコらしきものを見たことから、にわかにぼくのまわりが騒々しくなる。
    学級新聞、ローカル新聞、インターネット、町おこし、友だちのテレビ出演とエスカレートしていって。
    友だちの中学受験や、新しいお父さんにテレビ出演を止められたことで、ぼくはイライラをつのらせていた。
    でも、町を襲った土砂災害をきっかけに新しいお父さんにも馴染んでいく。
    ネットやマスコミのこと、世の中にはいろいろな考え方をする人たちがいることなど、考えさせてくれます。
    家族の再生と友情の物語。
    ツチノコ音頭がお話の中でいい味だしています。
    同級生の元気な女の子と担任の先生のキャラも好きです。

  • 両親の再婚とツチノコの発見&騒動がうまい感じでハモってます!
    この本の趣旨ではないのですが、情報リテラシーって大事よねぇと思いました。「ツチノコ音頭」、グーです。

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著者プロフィール

中山聖子
1967年、山口県に生まれる。日本児童文芸家協会・日本文学者協会会員。「夏への帰り道」(のち『三人だけの山村留学』として学習研究社にて刊行)で小川未明文学賞大賞。「チョコミント」(のち『チョコミント』として学習研究社にて刊行)でさきがけ文学賞。ほかの作品に、『さよなら、ぼくらの千代商店』(岩崎書店)、『雷のあとに』『パパはカッパか!?』(文研出版)などがある。

「2022年 『はっけよい、子ガッパ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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