こたつ (日本傑作絵本シリーズ)

著者 :
  • 福音館書店
4.04
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本棚登録 : 541
感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834085822

作品紹介・あらすじ

ある家族の暮らしの中心・こたつでのできごとを、定点観測で描いたユニークな絵本です。大みそかの朝、「今日は夜中まで起きている」と宣言して、こうたくんの長い一日がはじまります。宿題せずにごろごろしたり、おせち料理づくりを手伝ったり。年越しそばを食べた後は、初めての夜ふかしを堪能します。真上から、俯瞰(ふかん)で見る独特のスタイルで、こたつのある生活の楽しさと、家族のあたたかさ、新年を迎えるよろこびを描きます。

感想・レビュー・書評

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  • ブク友の湖永さんのレビューから興味を持ちました。こたつの季節に読むのがおすすめ!

    ある一家の年末年始のこたつでのひととき。上から見るという構図が斬新。
    こたつでのひとときが“あるある”過ぎて面白い。
    こたつでの食事、宿題、トランプやオセロなどの遊び、探し物が中から出てくるとか、こたつ周りの散らかり様もあるあるなのだ。

    気になった会話は、この家に遊びに来たお友だち(子ども)がこたつを見て、
    「これ何?」──「こたつだよ」と。
    知らない人もいるのだろうか。
    冬にこたつ必須の私にはショックであった。
    ついでに言うと、私のこたつは中学時代に勉強用に買ってもらった一人用のもの。これがまた落ち着くサイズなのだ。
    ウン十年経った今でも愛用している^^;
    父の実家、千葉の農家にあった炭の掘りごたつも体験している…

    暖を取る文化も生活様式の変化とともに変わりつつあるのか。寂しいなぁ。

    【参考】なおなお調べ 
        〜ネットより〜(アンケート調査)
    〈こたつのメリット〉
     暖かくて心地よい、リラックスできる、一家団欒、ペットが嬉しそう

    〈こたつのデメリット〉
     動けなくなる・ダメになる、寝てしまい風邪を引く・体が痛くなる、スペースを取る、周りに物を置いてしまって散らかる

    〈こたつは好き?嫌い?〉好き派が嫌い派を圧倒

    〈こたつと相性が良いと思うもの〉
     みかん、アイス、猫、TV・DVD、鍋

    笑。以上。

     

    • なおなおさん
      Manideさん、「こたつにみかん」ですよね〜。
      ですが昔、おしゃれな籠にみかんを入れてこたつに置いておいたらカビましたw
      みかんはインテリ...
      Manideさん、「こたつにみかん」ですよね〜。
      ですが昔、おしゃれな籠にみかんを入れてこたつに置いておいたらカビましたw
      みかんはインテリアではないですね^^;
      2024/02/03
    • Manideさん
      いっしょですよ。
      そう、みかん、カビるんですよね。
      先日カビたばかりで、ちょっと笑えました。

      こたつトークで、みなさんもりあがっていたので...
      いっしょですよ。
      そう、みかん、カビるんですよね。
      先日カビたばかりで、ちょっと笑えました。

      こたつトークで、みなさんもりあがっていたので、入り込んじゃいました(^^)
      2024/02/03
    • なおなおさん
      「こたつ」と聞くとトークまで和み、気持ちが温かくなる気がします。(いい事言った!( ¯﹀¯ )エッヘン)
      「こたつ」と聞くとトークまで和み、気持ちが温かくなる気がします。(いい事言った!( ¯﹀¯ )エッヘン)
      2024/02/03
  • ある家族のこたつでの様子。

    年末年始を過ごした家族の動きが、あるあるすぎておもしろい。

    もちろん昭和世代の私にはドンピシャで、今もこたつの生活である。

    そして、我が家にはこたつの上にみかんがある。
    みかんに新聞にリモコンにティッシュが、デデーンと定位置にある。
    もちろんごはんを食べるときには、避けるのだが…
    ほぼある。

    年末に子どもたちが帰省し、「やっぱりこたつ、いいわ」なんて言いながらずっと入っている。
    …で動かない、動いてくれない。
    そうなるよ、毎年のことで覚悟はしてるけど入る場所のない私は、ずっと台所仕事で「ちょっとなぁ」なんて思った年末年始だった。


    あっ絵本のことが…
    昭和を感じるこたつ風景でした。
    こたつで年賀状を書き、子どもは宿題をする。
    トランプをしてオセロで遊ぶ。
    年越しまで起きていて、お正月はお節を食べる。
    ほぼほぼ、現在も絵本と似た過ごし方の我が家に時代遅れ…かもなんて思った。



  • こたつを中心に描かれた年末年始の家族の様子
    定点観測や顔文字などユニークな構成
    子どもはプチ探し絵の部分に食いついた♪

  • おばあちゃんとお父さん、お母さん、コウタくんの大晦日から元旦に密着!
    コタツで過ごす家族を上からずっと眺めてる。
    そうそうーあるあるーと読み進めるうちに、コウタくんの家族がうちのおばあちゃんたちに見えてきた。
    おばあちゃんちのコタツ、こんなだったな。
    従兄弟たちと騒いで叱られたっけ。
    コタツの電気と人の匂い、蜜柑の香り、掛け布団のモワモワした肌触り。
    いろんなことが蘇ってくる。
    コタツに潜ってダラダラしたくなってきた。

  • 古き良き、日本の年末年始。
    まずこたつが家にあるか?
    年越しでお蕎麦食べるのか?年賀状は?
    と、今後の日本では、こんな時代があったんだねーと懐かしまれる一冊になりそうだ…

    上からの描写だけで話が進む、新しい絵本の形。

  • こうたくんの家のこたつの上目線で、大晦日から元旦までが語られます。温かい家族や友達や親戚が集まる、懐かしい風景です。

  • こたつというタイトルだけど、できたら年末に読むのがいちばんオススメ!
    誰しもが大晦日には、こうたくんみたいに宣言したこと、あるのでは??
    「ぼく、今日は夜中まで起きてる!」って…

    〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    雑誌「母の友」2022年1月号を読んでいたら、連載「絵本作家の本棚」で本書の作者・麻生知子さんを知りました。
    「こたつ」を上から下を見る定点カメラ方式で描いた絵というのがとてもおもしろいなと感じ、「こたつ」を読んでみることにしました。

    「こたつ」というタイトルから冬の本とおもい、「冬の間に読めたらいいかな」と思って、年越ししてから読んだのですが、お話の内容は大晦日〜年始のある家族のお話だったので、できたら年末に読むことをオススメします。
    もちろん今読んでおいて、また年末に読み返しでもいいんですよ!
    好きな本は、何度読んでもいいものですものね。

    うちの実家にもこんな風にこたつが居間にでーんと鎮座していて、子ども時代はこんな感じだったなあ…と、読みながらなんだか懐かしく感じました。
    小3娘に読み聞かせをしましたが、ラスト以外はいわゆる「ノーナレ」形式で、登場人物たちのセリフと擬音でお話が展開していきます。
    そこがよりいっそう「日常」を感じさせてくれ、すごくあたたかくなります。

    ちなみに読み聞かせでは、娘とわたしで登場人物の役を決めてセリフを読み進めました。
    字が読めるお子さんと読み聞かせをするときは、配役を決めて読んでみると、よりたのしめるとおもいます。

    〜~~~~~~~~~~~~~〜~~~~~~~~~

    こたつはそれ自体は、日々の暮らしの中では特に主張してくるものではないけれど、やっぱりそこにあると、とても安心しますね。
    こたつはずっとそこにあって動かないけれども、時間やこたつにあたる人がかわるたびに、こたつの上やまわりの様子がかわっていき、こたつの上に広がっている物を娘と2人で眺めるのも、おもしろかったです。

    また、今はなかなかできなくなってしまった、ありふれていてにぎやかな年末年始の情景が、本当に懐かしく、こんな年越しをすごせていた日々は、当たり前ではなくてどれもしあわせな日々だったんだなあと、しみじみおもうのでした。

  • こちらも東京都現代美術館の図書室に展示してあった絵本。

    こたつを俯瞰する視点で、大晦日から新年を迎える家族を定点観測。
    今の時期に読むのが楽しい絵本。年末年始はやっぱり特別で、切なさと喜びを感じ入る大好きな季節です。

  • 遊び心が溢れてると思う。こたつの上に漂うゆるーい空気がよーくわかっていいかんじ。こうたくんの友達が来てワチャワチャ遊ぶところも、年越しの夜に大人のワインとおつまみが並んでみんなウトウトするところもいい(そして何気にシャッキリ起きてる女性陣も)。忙しくて緊張するし、外はキリッと寒いけど、あたたかい、年末年始の空気を思い出しました。

  • 最後まで人間の顔が出なかった、その潔さがすごい。
    こたつを上から見るだけという構図で一冊描くなんて勇気があるなぁ。

    ほのぼのしていて面白いんだけど、買ってきたたい焼きが冷めないようにこたつに入れておくのは衛生面でも踏みつぶす可能性からも微妙だと思った。

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著者プロフィール

麻生知子 1982年、埼玉県生まれ。2006年頃から、油絵の制作と発表をしている。2008年より、友人の画家・武内明子とともに、日本全国を旅して作品の題材と展示場所を探し、制作し、その土地で発表する≪ワタリドリ計画≫の活動もしている。2023年までに、全国25カ所とカナダで、旅と展覧会をしてきた。また、山内龍雄芸術館の運営も行っている。自作の絵本に、『うえからみたり よこからみたり』(こどものとも年少版)『こたつ』(ともに福音館書店)。好きなものは、温泉と食べること。愛猫の名前はクロ。神奈川県藤沢市在住。

「2023年 『なつやすみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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