草のふえを ならしたら (福音館創作童話シリーズ)

著者 :
  • 福音館書店
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本棚登録 : 97
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784834086577

作品紹介・あらすじ

植物の葉や花びら、実でつくる8つの草笛を題材にした、短編童話集です。子どもたちが草笛をならすと、音色にさそわれるように、動物があらわれます。カラスノエンドウの笛の音をききつけたのは、豆ごはんの豆を集める、野ねずみの家族。ささ笛であらわれたのは、たぬきのしょうゆ屋さん。スズメノテッポウの笛から、音楽隊がうまれます。植物の音色がとりもつ、子どもたちと野のいきものとの、愉快で、あたたかな、交流の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 植物の葉や花びら、実でつくる草笛を題材にした、8つの短編童話集です。子どもたちが草を摘んで、笛をつくって鳴らすと、その音色にさそわれるように、動物たちが姿をあらわします。カラスノエンドウの笛をききつけたのは、ばんごはんの具材をあつめる、野ねずみの母さんと子どもたち。ささ笛であらわれたのは、物々交換で商売をする、たぬきのしょうゆ屋さん。初夏の田んぼでおこなわれる、ナマズやカエルたちのお祭りでは、ホトケノザの笛が大人気。

  • 草のふえをならしたら、動物たちがやってきた!

    まこちゃんとお母さんは、くすの木の葉をくるりとまいて、ふえを作りました。口にくわえて、いきをふきこむと、「ぶぴーっ」。その音をきいてやってきたのはきじばとです。ねぎ、さくらの花びら、ホトケノザ……。まこちゃんたちが、いろいろな草のふえをならすと、動物たちがやってきて、楽しく遊びます。

    「グルッポー。その音をきくと、なぜだか、ぐるっぽうなきぶんになりますので。」

  • とてもなつかしい。
    子どものころ、こうして植物をふえにして、延々吹いていた。

    ピーピー豆と呼んでいたカラスノエンドウや
    スズメノテッポウは、本当によくならしたよなあ。

    以前、帰省した時に、久しぶりにピーピー鳴らしたら、今は亡き父に妙に感心されてしまったのを思い出す。
    娘に向かって、
    「なあ、ママすごいなあ。なんでもならせるんやなあ」
    と。いくつかの笛は、父に教えてもらったはずなのに、おもしろいこというなあと思っていたけど、今思えば、あれはうれしかったんだろうな……。

    東京に行ってしまって、もう何十年も田舎を離れた娘が、地元にずっといる子どもたちより上手に草笛を吹くということが、たぶんうれしかったのだろう。

    竹上さんの、色版描き分けの絵がとても素敵な本でした。

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著者プロフィール

林原玉枝 1948年、広島県尾道市生まれ。幼少期は、ゆたかな自然環境の中で、雑草や小さな生きものたちにふれて育つ。現在もそれら動植物の尽きない魅力のとりこになっている。1991年に、絵本『おばあさんのすーぷ』(女子パウロ会)で、第1回けんぶち絵本の里大賞を受賞。おもな作品に、『森のお店やさん』(アリス館)『森のおくの小さな物語』(冨山房インターナショナル)『ねこの商売』、『わたしぶね』(かがくのとも)『なおちゃんのハンカチ』『くつしたのくまちゃん』(ともに、こどものとも/以上福音館書店)などがある。広島県在住。

「2022年 『草のふえを ならしたら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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