- Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784834264395
作品紹介・あらすじ
「おめえさんのものだぜ…? 髪の毛の一本一本までおめえさんのものだ…」
元・殺し屋の雪は、お人好しの医者・松庵と、ささやかながら満ち足りた日々を送っていた。だがある日、往診から戻ってきた松庵に女のおしろいの匂いを感じ取り、家を飛び出して──
孤独で宙ぶらりんの男二人が出会い、いつしか掛け替えのない存在になる。
異才が描く純和風BL、第一部完結。
感想・レビュー・書評
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雪と松』⑴〜⑶読んだ。
お人好しオッサン医者と、美形の元殺し屋。
この凸凹のバランス。
本作、まぐわうシーンで、示唆する描写が多い。例えば激しく打つ波がザパーンと描かれてたり。面白い。
波に対して、肝心の抱き合ってる2人は、春画を思わせる“静止画”。あえて動きをつけない
あと粋な言い回しが多い。
現代風に言うと“キザ”。カッコイイ。
物語はしっかり時代劇モノ。
2人だけの世界じゃないのが良い。
とくに3巻は心温まるエピソードが多く、最後は涙ぐむ。
そしてエロチックさは忘れないというバランス。
3巻で歴史の勉強するとは思わなかったけど…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なにゆえに『雪と松』だったのか、作品が雄弁に物語っている。今、個人と個人の結びつきについて、カテゴライズからはみ出る事について、闘っている人は多いだろう。どこにも属せない関係は「認知」されないのか?目に見えないのか?ここにあるのに…ここに二人が居るのに。「恋愛」とくっつけて単語になってしまうが「愛」はそこら中に実は溢れていて、それは日常に当たり前にあるものなんじゃないだろうか。「恋」は感情主体で発言したり「憎」に変わったり変幻自在だが「愛」はただそこに在るだけ。