佐々木丸美コレクション15 沙霧秘話 (佐々木丸美コレクション 15)

著者 : 佐々木丸美

• 復刊ドットコム (2008年2月20日発売)

感想・レビュー・書評

[aoiさんの感想 · 2015年8月3日]

実業家の一人娘として育てられた病弱な沙霧と、海辺の村で綱元の計らいで育てられた孤児の沙霧。出生時は一人だったが、とあることがきっかけで身が二つに分かれ別々に育てられた彼女たち。どちらが本体でどちらが影なのか──。
『影の姉妹』の続編。旅人のおかげで問題は解決したけれど、終始偉そうな態度が気に障る。1番驚いたのは111頁からの発言、実験のために看護婦の恋情を利用するなんて。152頁の父親の、それぞれ契りを交わせという発言にも白目剥いたけれども。とにかく男共は時代が時代なこともあって最低です。135頁からの沙霧の発言が1番切なかった。そりゃ恋人にあんなこと言われたら耐えられないよ。一番つらいのは彼女だろうな。初読時は『雪の断章』の次に好きと思っていたが、他の方の感想にあるように詩的な表現が強く物語に入りづらく感じた。誰の発言なのか、状況がどうなのか、読み込まないと分からない。

[anzuprincessさんの感想 · 2013年3月10日]

佐々木丸美さんの作品でいちばん好きな小説です
不思議な物語だが愛の深さがひしひしと。
海の物語というのもツボにはまった。

[goronyanさんの感想 · 2011年3月21日]

佐々木丸美の小説の中では少し異質です。
不思議ワールド全開です。

[マエダさんの感想 · 2010年3月18日]

「影の姉妹」の姉妹編。
こちらの方が現実味があったような。
それでも不思議なことではありますが。
説明のつかないことはあるものですな。
面白い！