- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784835616049
作品紹介・あらすじ
時にシャープな目線で、時に笑いのツボを突きながら、稀代のメロディーメーカーの二人が鮮やかに切り取った日常や心情。『TV Bros.』に掲載されたキリンジのインタビューや対談も完全掲載。
感想・レビュー・書評
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キリンジのお二人、堀込泰行さんと堀込高樹さんのエッセイ集。
対談やインタビューもちょっとだけど掲載されている。
エッセイにはイラストと今週の一枚がもれなくついていて、お二人のことがいろんな角度から分かるようになっている。気がする。
エッセイの内容は本当にちょっとしたことで、面白い回は(ごめんなさい、私には)少なめだった。
でも、いい人だなぁと思う話とか、分かる!と共感出来る話もちらほら。
泰行さんの歯医者さんの話が特に好きだった。
歌を好きになるとどんな人が作っているのか知りたくなる。
人を知るとまた歌を聴きたくなる。
さて、次は何を聴こう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あんなに美しい歌の数々を生み出す兄弟の頭の中。中々にぶっとんでいて、本当に可笑しい。
いかなるページも油断して読むべからず。だって、いきなり笑いの種を投げてくるから。 -
おまけページも充実の
まるごと堀込兄弟
兄の着眼点がさすが
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あの世で罰を受けるほど、キリンジ好きでいたい。兄弟二人の日常が見えてくる一冊でした。
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キリンジの第一弾の本。
弟の引っ越しの話が面白かった。 -
キリンジ兄弟のエッセイ+インタビュー集。
連載当時に読んでいたが、まとめ読みするのは今回がはじめてのはず。
ちゃんと自分たちで書いてるんだな、と思う(当然だが)。
なぜかというと、慣れない散文に試行錯誤したあとがみられるし、たまにすごくつまらないから。
日常のなにげない一コマを切り取り、それを拡大したり脱臼させたりすることで生じるおかしみを描いている。かなり真当なエッセイであり、特に兄直樹の文章はかなり読ませる。
キリンジの数ある名曲は、なるほどこういう視点から生み出されているのか、と感心しながら読んだ。とはいえやはりファンアイテムなので、キリンジの曲をひとつも知りません、という人にすすめるにはハードルが高い。
なおエッセイには、本人たちによる下手八、うま二くらいのイラストが付されていて、健康的な笑いを誘う。 -
ヤスのかわりにラッシーを飲んであげたい
お兄ちゃんに自分の胎盤を差し出したい
そんなエッセイ -
「何の役にも立たない本です」と本の趣味が特に合わなさそうなKに紹介された。
キリンジってお相撲さんですか状態なんですけど、というと
『休日ダイヤ』を聴いてから読めばOKですから、という。
こんなことがなかったらきっと一生聴かずに終わるキリンジと、『休日ダイヤ』。あえて自分と縁がなさそうな世界をのぞいてみよう。
最初はなんか内向的な雰囲気でやっぱりピンと来なかったけどピンと来たかったので、歌詞をガン見しながらもっと聴いたら、のんびりした休日に彼女と電車に揺られてると自分たちが世界に受け入れられた気になる、とか、曲調なんかも小さな幸せを噛みしめてるっぽいんだけど、まわりにたくさんの謎めいた言い回しが飛び交い、そんな単純な歌じゃねえんだよ、とようやくわかる。私が感じたのはその根底に横たわる、頑固で厄介な疎外感、絶望。Kからの連想でつくりあげたK’(Kダッシュ)なる人物が抱える執拗な孤独感に思いをはせる。こうなったらK'になりきってみようとさらに聴いたら、おなかのあたりがどんより重たくなり、ほかのことをしていてもどんよりに意識が戻ってしまうような状態になった。キリンジ侮れない。
満を持してキリンジ著『あの世で~』を開いたら、本当に何の役にも立たなかった。
Kは、『休日ダイヤ』を聴かせるための作戦でしたと言った。本物のKも侮れない。K’とは別人のようだ。よかった。
そして私は気が付くと「君と休日ダイヤでなが~す♪」と口ずさんでいる。この歌の解釈はいろいろあるらしい。いや、面白い曲です。 -
二作目のエッセイ集と比べて分量が単純に多いので、非常に読み応えがあった。内容としては雑誌連載に慣れていなかったのか? はたまた〆切に追われて仕方なく? 推敲する暇がなかったような、2人が織りなす素敵な歌詞のような煌めきをあまり感じなかった。けど個性的な細部への視点は兄弟共に強く表れていた。