子規と漱石のプレイボール

著者 :
  • ぴあ
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784835618456

作品紹介・あらすじ

明治20年代後半。愛媛・松山。自他ともに認める"野球バカ"正岡子規は、些細な口論から米軍野球チームと日米親善試合を行うハメとなる。しかし、松山には野球チームはない。慌ててチーム結成に奔走する子規の下には、親友・夏目漱石、弟子の高浜虚子、そしてマドンナ、うらなり、赤シャツ、狸校長、そしてあの秋山兄弟も参加。"伊予ピープルズ"が結成された。やがて米軍との一大決戦の噂は、日本中の話題となり、ついには天皇陛下の観戦も決定するほどの国民的行事にまで発展する。しかし、この大試合の前にチーム内部には、よからぬ企みが存在していることを子規は嗅ぎつけるのだった…。野球×文学=ミステリ!?新感覚の超エンターテインメント小説。

感想・レビュー・書評

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  • 中盤まではコメディ色が強いのだが、後半になるにつれてガラリと姿を変える。
    野球の試合自体はバタバタしたものだが、その物語の背景や、漱石の子規への想いの方がどちらかというと本筋になるのかと。

  • ひょうきんな奇天烈話だと思った、途中までは。
    それでも十分面白いのだけど。
    鍵となるのは、正岡子規と夏目漱石で、フィクションなのにノンフィクションなんじゃないかと匂わせる時間の交差がニクい。
    子規があっての漱石なのか。はたまた逆なのか。

    小さな野球対決の話が、日米を巻き込む意地と意地の張り合いに膨らんで行くところに、彼らが生きた時代を見た。

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著者プロフィール

愛媛県生まれ。東京学芸大学卒業。都立高校国語教師・ミステリ作家。
『源氏物語人殺し絵巻』で第4回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞。『早池峰山の異人』で第45 回日本推理作家協会賞短編部門候補となる。日本推理作家協会会員。
著書に『邪馬台国殺人考』(文藝春秋)、『黄泉国の皇子』(祥伝社)、『子規と漱石のプレイボール』(ぴあ)、『中学受験 まんがで学ぶ! 国語がニガテな子のための読解力が身につく7つのコツ―説明文編』、同『物語文編』(ともに学研プラス)、『鬼譚 闇のホムンクルス』(朝日メディアインターナショナル)、『3日間で完成! 共通テスト国語で確実に7割とる方法』(彩図社)などがある。

「2022年 『清少納言と学ぶ古典文法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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