即戦力の人心術

  • 三笠書房
3.72
  • (29)
  • (34)
  • (38)
  • (8)
  • (2)
本棚登録 : 301
感想 : 45
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837956938

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 海軍にて、ある駆逐艦の艦長になった人のリーダーシップの書。ダメダメだった艦を、海軍で一番の艦に2年で変化させるまでに実際に行ったことを具体的に書きながら、リーダーシップの心得をまとめている。
    部下の心をいかにつかむか、上司といかにつきあうべきかを、いろいろなエピソードを元にしてわかりやすく書いてあり、わくわくしながら読み進めた。
    海軍の艦長という特殊な立場ではあるが、一般の会社でも当てはまるものがおおく、非常に参考になる。

  • 海軍のダメダメ駆逐艦を半年で、海軍最高の鑑に変えた艦長の話。その内容は、軍特有のものでは全くなく、一般の会社でも全く同じように使えるもの。かつて「踊る大捜査線」で、警察も会社と同じという実感を持ったが、軍も同じなのだということを確認できた。

    [private]
    以下注目点
    ・部下の身になって、何が一番大事かを考えてみる P.13
    →部下を、上司・顧客・ユーザー・メールする人などと置き換えて考えてみると良いと思った(私見)

    ・権限を与えること p.19
    権限を与えるということは、その人の判断が与える範囲を明確に定めた上で、彼らを「解放」し、自由にすること。

    ・「何をするにも必ずもっとよい方法があると考えよ」P.22

    ・私は、目標を明確にし、それを行うだけの時間と設備を与え、部下がそれを正しく行うための適切な訓練を受けていることを確認しないかぎり、もう二度と命令を出すことはしないようにしようと、心に誓った。P.39

    ・リーダーとは、立ち上がって自ら責任を負うべきときを知っている人間だと、私は信じている。P.43

    ・「もし、このことが明日の『ワシントン・ポスト』の一面に載って全米中に知られることになったら、それを誇りに思うだろうか、それとも、恥ずべきことだと思うだろうか?」p.44

    ・もし議論に負けたのなら、その命令を100%納得して実行することも大切だ。P.46

    ・二つのサービス p.106
     顧客が最も重要視する分野でのアピール
     プラスアルファのサービス

    ・クロストレーニング(複数の仕事ができるように訓練すること) p.123

    ・日頃から、自分たちの仕事において「一番大事なこと」をおろそかにしないこと。p.144
    →顧客(ドクター、看護師の)満足度の向上

    ・"懸命"に働くな、"賢明"に働け。p.153

    ・彼が求めるありとあらゆる情報を提供し、提督がこちらの提案を相手にしないときは、われわれはうるさくつきまとわないというスタンス。p.182

    ・食事をおいしくすること、訓練の質をよくすること、毎年できるだけ多くの人間を昇進させること。 p.205

    以上
    [/private]

  • -

  • 小説っぽく読め、うならせるエピソード。なかなか良いです。

  • 海軍での事例に沿った内容になっていますが、
    ビジネスの現場でもリーダーが
    気をつけなければいけない内容が満載です。

  • 尊敬する先輩のお薦めで読む。元トリンプ・インターナショナル・ジャパン社長、吉越浩一郎氏の訳。

    端的に言うと、「アメリカ海軍元艦長がだめだめ集団を誰もが憧れる一流集団に作り上げた自慢話を経営者がちょっと真似したいな的な視線で聞く。」感じで。これが読み物としても、時に感動、涙、ピンチなど、ドラマティックに出来ている。一気に読み上げた。そして読後感は、「ああ、こんなマネージャーになりたい!って言う前に、こんな上司がいたらいいのに!!」と、仕事に対するやる気は急上昇。しかし、会社に行くと、現実に直面し、テンションが下がるので、定期的に読んで、維持しなくてはいけない。

    一度上司に読ませた私(強引)。効果についてはノーコメントとさせていただく。

  • 図書館

  • 米海軍の誘導ミサイル駆逐艦ベンフォルドの指揮官であった筆者が、ベンフォルドでいかに部下を指揮したり育成したかを綴った本書。
    前例にとらわれず、階級にもとらわれず、オープンな姿勢で、部下が自分で考えて動く仕組みを奨励していくことを徹底して行っていくことでベンフォルドはとても優秀な職場となっていったことが刻銘に記録されている。
    決して軍隊の記録書ではなく、ビジネス書として優れている本書である。

  • 140430読了。

  • 軍隊において、戦艦の艦長というのは、
    どんな仕事をするのでしょうか。


    本日ご紹介する本は、

    戦艦を舞台にした物語の中に、
    リーダーシップに必要な要素と、
    どんな立場の人にも役立つ仕事術の実例が
    ちりばめられた1冊。


    ポイントは
    「自主性を引き出す」

    本書の内容は、軍隊の中でも、
    評価が良くなかった戦艦の艦長が交代し、
    新しい艦長が、その戦艦を「史上最強のチーム」と
    呼ばれるまでにした過程の話。

    どんなに最新の装備を持ち合わせていても、
    艦の運命を左右するのは「人」。

    戦艦1隻で、何百人という乗り組み員がいたとしても
    やはり、一人ひとりの能力が十分発揮できていることが
    大きな成果につながります。


    「判断と行動」

    軍隊と言うと、上からの命令があり
    命令に忠実に動くというイメージがあります。

    しかし、本書で書かれているのは、
    組織に役立つ重要な技能は
    「自分自身で判断し、行動できる」こと
    といいます。

    大きな方針はあったとしても
    最後は、現場での適切な判断と有効な行動が
    重要であると思いました。


    「報告」

    ミスやトラブルの報告を恐れない気風を生み出すことは、
    組織にとって死活問題。

    特に軍隊の場合は、問題を放置することで
    生死に関わることになります。

    本書に中では、軍隊という厳しい規律の中にも、
    人間の感情面を考え、いかに報告させるかといった
    工夫が見られます。


    「批評会」

    大きな決定や事件、作戦のあとでは、
    必ずそれに関わった者たちが集まり、批評会を行うそうです。

    作戦のロジックに問題はなかったか。
    準備に抜けがなかったか。

    仕事も、準備、実行、振り返りがあって初めて
    一つの仕事のサイクルが終わります。

    目の前の実行にばかり追われて
    準備や振り返りは、十分できないものです。

    やるべきことをきちんとやることが大事だと思いました。


    ぜひ、読んでみてください。



    ◆本から得た気づき◆
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    秘訣は、働く人々の心を理解し、尊重すること=積極的に艦内を歩き回って意見を吸い上げる
    「君たち一人ひとりが艦長だ。自分の担当する仕事においては、チームの実績を優先して、自分で決断をくだせ」
    どんなに最新の装備を持ち合わせていても、艦の運命を左右するのは「人」=「人」の問題には敏感にならなけばならない
    上司が部下に送り続けなければならない唯一の信号は、1人ひとりの存在と力がいかに大事であるかということ
    部下が持っている艦の活動を改善するアイデアを集めることこそ、自分の仕事だと考えた
    ミスやトラブルの報告を恐れない気風を生み出すことは、組織にとって死活問題
    艦に貢献した人間はすぐに認められるというメッセージを全員に伝えるほうが重要
    成績は命令して達成できるものではない=計画し、権限を与え、養成し、集中しなければならない
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆目次◆
    1章 問題点を突きとめる「するどい目」
    2章 部下を迷わせない、確たる「一貫性」
    3章 「やる気」を巧みに引き出す法
    4章 明確な「使命」を共有させよ
    5章 チームで「負け組」を出さない!
    6章 なぜ「この結果か」をよく考える
    7章 「合理的なリスク」は恐れるな!
    8章 「いつものやり方」を捨てろ
    9章 あなたはまだ、部下をほめ足りない!
    10章 「頭を使って遊べる」人材を育てよ
    11章 永遠に語り継がれる「最強のリーダー」
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◆マインドマップ◆
    http://image02.wiki.livedoor.jp/f/2/fujiit0202/1b9956f80bd41ccd.png
     

全45件中 1 - 10件を表示

マイケル・アブラショフの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×