眠れないほどおもしろい「日本の仏さま」: 同じようで、一体どこが違うのか? (王様文庫 A 65-14)

著者 :
  • 三笠書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837968382

作品紹介・あらすじ

仏の世界は、摩訶不思議!

空海、日蓮、役行者――その傑出した法力の秘密とは?
仏教界のスター列伝、仏像の種類、真言など、
仏教が驚くほどわかるようになる本。

◇大天才・空海が修した「虚空蔵求聞持法」とは
◇法然登場! すべてを捨てて”民衆のなか“へ
◇「観音さまのお墨付き」で肉食妻帯に踏み切った親鸞
◇なぜ、日蓮はこれほどまでに”熱い“のか
◇神変大菩薩・役小角が用いた「孔雀明王の秘法」
◇鬼に変身した比叡山のカリスマ・元三大師
◇人はなぜ「秘仏」に惹かれるのか
◇霊能力がついてしまう「真言」とは?
◇なぜ菩薩は、如来と違ってオシャレなのか
◇どんなダメな人も救ってくれる”奇特な仏“とは?
◇「受験生が絶対、味方につけたい」菩薩

感想・レビュー・書評

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  • 聖徳太子。聖や徳がつくのは非業の死を遂げたとき。皇位につけなかった聖徳太子。法隆寺夢殿の救世観音は聖徳太子の怨霊を封印した場所かも。だから絶対に開けてはならないとされた。

    六道ろくどう輪廻。三善道(天・人・修羅)。三悪道(畜生・餓鬼・地獄)。天道は苦しみのない世界だが煩悩は払えず悟りには至らない世界。修羅は戦いにまみれた怒りと苦しみの世界。畜生は獣に生まれ変わった世界で本能のみで救いなし。餓鬼は絶え間ない欲望の世界。悟ると、六道の世界から脱出して、仏の世界へ行く。▼如意輪(天道から人々を救う)。不空羂索(人道から救う)。十一面(修羅から救う)。馬頭(畜生道から救う)。千手(餓鬼から救う)。聖(地獄から救う)。

    ※真言18派、臨済15派、浄土真10派、天台3派、浄土1派、曹洞1派
    ※独立宗派。法隆寺聖徳宗、清水寺北法相宗、浅草寺聖観音宗。
    ※仏教。インドではイスラム教徒により破壊された。中国では弾圧され衰滅。朝鮮でも李氏朝鮮時代に衰退して儒学にとって代わられた。
    ※上座部の国では寺に釈迦と弟子の像しか置いてない。上座部の人からすると、不動明王は「悪魔」の像に見える。▼迦楼羅炎かるらえん。明王のうしろの炎。
    ※観音様はどんなダメ人間も救ってくれる奇特な仏。
    ※下野薬師寺。栃木。道鏡が流された寺。
    ※桓武天皇。権力を持った奈良仏教から天台宗へ。延暦寺は御所の鬼門を守る。
    ※北極星は皇帝。北斗七星は皇帝を守る。
    ※密教がインドで成立したとき、ヒンドゥーの神々を取り込んだ。密教の仏像は種類が多い。
    ※高野山は水銀鉱床の上にある。
    ※禅のルーツは少林寺。武闘派。達磨大師。厳しい修行の伝統。日本でも武家社会と親和性。
    ※如来の特徴を忠実に反映させると化け物のような像になってしまう。

  • 機会があって奈良の博物館を訪れた際、多くの美しい仏像が展示されていました。しかし美術鑑賞以上の満足を得られませんでした。それらがどのような宗教的背景から生まれ、どのような力を有する仏様なのか全くわからなかったからです。ということで、仏教や仏様について興味がわいたので本書を購入。結論を言うと非常にわかりやすく、また面白くておすすめの一冊です。

    本書では日本への仏教伝来から、奈良仏教、平安仏教、鎌倉仏教の主だった変遷やそれぞれの時代で生まれた諸宗派の説明、またそのそれぞれで活躍した有名な僧侶のお話まで網羅的に説明されています。
    ただ抽象的に(歴史教科書的に)歴史や人物に触れるだけではなく、時には突っ込んだ記述も見られるので興味が続きます。
    また仏様についても、如来、菩薩、明王、天部の神々などカテゴライズした上でその起源や特徴、違いについて触れられています。

    本書の特徴としては 時代や宗派、仏様の種類などをわかりやすく分類・構成して説明しているので全体構造がかなりわかりやすいと感じました。
    そのため、如来と菩薩の違いって何なの?空海や最澄っていつの時代のお坊さんなの?真言宗や浄土宗、臨済宗、などいろんな宗派があるけどどんな違いがあるの?などの根本的な疑問は本書を読むとあらかた氷解します。

    一方で(わかりやすさを重視してか)その説明は概要レベルであり、代表的なものを取り上げるにとどまります(例えば如来は代表的な5つを取り上げて説明している、など)。
    そのため本書で興味がわいたら、それをとっかかりにして詳細な専門書にあたるのが良いと思います。

    最後に本書の面白い特徴を述べると、仏教をテーマにしたSF的なお話が紹介されていること。というのも著者は仏教の専門家ではなく、超常現象の研究者であるため(ただし膨大な参考文献はしっかりしたもののようですので、仏教や仏様の説明についての眉唾は少ないと思われます)。
    なので「須弥山やその周辺部は太陽系を表している」、「弥勒菩薩の降臨は太陽系の運命とリンクしている」などのヘンテコ話が閑話休題的に登場するので退屈しないですね(しかしこのヘンテコ話の中にも「文献で描写される須弥山の形状は立方体」などトリビア要素が多数見られます)。

    楽しみながら仏教や仏様についてサクっと学べる良書だと思います。

  • 京極夏彦の百鬼夜行シリーズの解像度あげたいと思い浅く広くおもしろく知識を得れそうなこの本を購入。
    読んでよかった!とくに狂骨の骨、鉄鼠の檻はこの本読んでから読むと推理がはかどるかと。
    この方の他の眠れないシリーズも網羅するとより百鬼夜行を楽しめそう。何度か読み返している百鬼夜行だけど、一番充実感がある。
    薄い本で図も多く興味をそそる話がたくさんあり、基本的な知識が全くない自分にはちょうどよかったです。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 面白く読みやすい本。オススメです。仏教についての宗派や仏像の種類、ランク等の基礎から雑学まで幅広く理解が深まった。今後、寺院に赴く際は見方が違ってくると思うので、楽しみが広がった。

  • 仏教知識を雑学とともに軽く知れて、
    堅苦しくないので読みやすくおもしろい本だった。
    雑学感覚で読んで、読んだ内容すぐ忘れてしまうが、
    また時々読みたいなと思う本だった。
    仏教に興味を持つなんて、
    若いころにはなかったなw

  • 広い範囲の知識がつき良本。ねむれないほど面白いわけでは無いけどね。

  • 興味があって、いろいろ読んでいますが。
    他の本には無い、意外な話も載っていて面白かったです。

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著者プロフィール

1947年、東京都生まれ。早稲田大学卒業。電電公社(現NTT)勤務ののち、UFO、UMAを含む超常現象・怪奇現象の研究に専念。現在国際地球外生命体調査研究機構(ICER)代表、国際隠棲動物学会日本通信員、日本宇宙現象研究会会長、日本フォーティアン協会会長を兼任する。新聞、雑誌、書籍、YouTubeなどで幅広く活躍。

「2023年 『実話禁忌集 異怪地録』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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