「龍馬の声」が聞こえる手紙 (知的生きかた文庫) (知的生きかた文庫 は 23-1)
- 三笠書房 (2010年1月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784837978398
作品紹介・あらすじ
幕末のスーパーヒーロー・坂本龍馬も「一人の人間」だった。その思いの丈がぶつけられた手紙には、人の心をとらえる不思議な力がある。怒ったり、笑ったり、悲しんだり、寂しがったり-1行1行から、人を動かし、国を動かした「人間・龍馬」の「肉声」が聞こえてくる。
感想・レビュー・書評
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坂本龍馬は金を集める(無心する)のが上手だったらしい。気配り、配慮をわきまえていると思われる。龍馬は剣道の修行に(1853年)19歳の時に江戸に来ている。そして土佐藩からの指令で黒船の来航で品川の警備を命ぜられていた。今の19歳とは違うことを感じる。
薩摩藩の小松帯刀からも(1866年)7800両無心している。というのも本人からの直訴ではなく、周囲をそういう気持ちにさせる天才的なものがあったらしいのだ。これは事前のプレゼンなどの説明能力がずば抜けていたらしいのだ。
そしてこの、人から愛されるという爽やかな人柄に「人を動かす才能」の予感のきらめきを感じるのだ。
三年後修行を終え帰郷した時には土佐勤王党に加盟している。この時には修行中には自分の生きる道を決めていたものと思われる。
この時初恋の女性加尾にあてた手紙に「いつでも行動できるよう、どこか武器をご用意下さい」がある。彼女を同志とみていたのかも知れない。彼の女性観は自分の同志となり得る要素があるところに惹かれるみたいた。後々妻にはそれを求めている。
勝海舟に面会したのが1862年。そのあと入門している。28歳。
自分の思いを実行に移すきっかけを与えてくれたのが勝海舟だった。このことを姉宛に手紙の中で「、、、勝りん太郎という人にでしになり、、、」といっいる。
これまで、自立してから28歳までを辿ってきたが、この本は130通にも及ぶ手紙のなかから亡くなるその死の時まで気持ちに沿って、その思いの裏までを考察している。
他の龍馬解説には無い、想いを中心に書いているからより人間臭さがある。彼は死んでしまったがその思いはズッと残る本だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示