トヨタの非常識な仕事のルール: 効率化、生産性アップから問題解決、人材育成まで (知的生きかた文庫 は 32-1)
- 三笠書房 (2021年1月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
- / ISBN・EAN: 9784837987000
作品紹介・あらすじ
なぜ、「トヨタの常識は、世間の非常識」と言われるのか――。
「床にはお金が落ちている」
「モノを探すな。モノを取れ」
「終了だけでなく開始の締め切りもつくる」
「拙速で何が悪い?」
「問題が起きたら幸運だと思え」
「タテヨコナナメの人間関係を築こう」
「非常識な目標を立ててみよ」
元№1メカニックが明かす、トヨタ流“壁を破る”仕事・働き方のヒント
感想・レビュー・書評
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前回丸善に行った際に、4月だからこういうノウハウ本もあるよね、と思い、自分がトヨタ営業グループというグループにて営業担当をしていることもあって、トヨタのルールを知っておくこと・おさらいしておくことは有益だよね、と手に取った本。
これまでも豊田章男を読んだり、トヨタの未来生きるか死ぬかを読んだり、豊田章男が愛したテストドライバーを読んだり、はたまた、トヨトミの野望を読んだり、といろいろ読んできてはみた。 いつものようにたくさんの本を買う時には、じっくり重厚そうな本をいくつか買うとともに、ちょっと息抜きになるような軽めの本もあわせて買うんだけれど、そうしたタイミングで軽めの本として購入した本。
非常に平易な文章で記載されていると共に、トヨタの仕事のルールといったところをおさらいさせてくれることもあって、さらりと一気に読みました。 そうして、先日『This is Lean』を読んでから、改めましてこの本に戻ってきて二度読みする。 そうしたところで、また、本に記載されているエッセンスを自らに注入してみようとしてみました。
さらっと軽めな本なので、新入社員にまずはざっくり、というところをお伝えする際に活用できる本かな、という印象を受けました。
以下、抜粋引用となります。(今回は少な目:二度読みしましたが自分的にはあまりふせんが進まなかった)
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○P53
「三現主義」を徹底するメリットは他にも数多くあります。
「まず現場へ」という考え方によって、視野が広がります。
見えるものが増えると関心が高まっていきますので、結果的に行動力も高まるのです。視野が広がることで自らの置かれている状況を客観視できるようにもなり、判断の精度が上がっていくことにもなるでしょう。判断や行動を誤っている人は視野が狭いのです。
○P60
仕組み化とは、いかに一人ひとりがよい知恵を出せるかが重要なのです。
ちなみに、手で行っていた作業を機械でできるようにすることを自動化と言いますが、トヨタの現場では昔から、
『自働化』
と言っています。「動」ではなく「働」という字を使っています。 つまり“にんべん”が付いているぶん、人の知恵を絞って自動化させているということを表しているのです。
<変化球:This is LeanのP119からの抜粋>
1896年、佐吉は自動織機を発明し、繊維産業界に革命を起こした。
その織機は、当時のほかの織機にはない特別な機能があった。糸が切れたら、生産過程が自動でストップするようになっていたのだ。そのため、不具合が生じたことがすぐにわかったので、迅速に解決策を練り、問題をなくすことができた。この方式はのちに“自働化”と呼ばれるようになった。
これがいわゆる「ニンベンのついた自働化」で、人間の知恵を得た自動織機を意味している。機械が問題の存在に自ら気づくようになった。つまり、機械が“人間の知恵”を得たのである。 自働化が佐吉の哲学の中心に陣取り、のちにトヨタが生産システムの骨格として用いた二本の柱の一本になった。
○P93
おそらく生きて行くうえでは、「運がいい」とか「ツイてる」という要素も重要なのではないでしょうか。その点に関して、トヨタの現場の上司からも実際、
『運とかツキをつかむには、それを迎え入れられる態勢が整っていることが大事だ』
という話をよく聞かされていました。
“運を迎え入れられる態勢”とは具体的に何を指しているのかと言うと、「入念な準備をする」ということです。仕事で成果を出すことが単なる運頼みになってしまってはいけません。入念すぎるほどの準備をしたうえで、最後の最後に運が味方をしてくれるということなのです。
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ポイントを抑えて、分かりやすくまとめられているので普段本を読まない人にも是非読んで欲しい一冊。自身に置き換えて考えると、今までの経験で既に身に付いている事もあり、改めて確認する事が出来て良かった。
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トヨタは車を作る前に人をつくる、そのエッセンスが溢れている一冊でした。