ベトナム戦争の最激戦地中部高原の友人たち

  • めこん
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784839603281

作品紹介・あらすじ

最も苛酷な戦場だったベトナムの「中部高原」とはどんなところなのか…。
30年余の従軍体験の中でこの地の人と自然に魅せられたベトナム随一の作家が綴った回想記。ベトナムで最も権威ある文学賞「ハノイ作家協会賞」を受賞しています。
「中部高原」については、フランスの人類学者による著名な研究記録がありますが、日本にはほとんど紹介されていません。また、ベトナム戦争の報道においても、この地の地政学的・歴史的分析はありませんでした。
本書は、ベトナム現代史と文化人類学、さらには開発と自然保護問題の面で重要な意味を持つエッセイです。解説「タイグエン略史」はベトナム研究の第一人者古田元夫氏によるものです。

著者プロフィール

グエン・ゴックNguyên Ngọc

ベトナムで最も著名な作家のひとり。ジャーナリスト、編集者、翻訳家として、長年にわたって幅広い活動を続け、政府・共産党に対しても批判を躊躇しない硬骨の士として重きを置かれている。1932年中部クアンナム省生まれ。1950年、専門中学校(現在の普通中学校)在学中にベトナム人民軍に入隊。残留日本兵士官が教官となったクアンガイ陸軍士官学校で学んだこともある。抗仏戦争(1945~54年)と抗米戦争(1960~75年)の両時期とも、激戦の地であったベトナム第5軍区(中部高原各省や中部南沿海各省)で『人民軍』紙の記者になり、戦闘にも数多く参加した。1954年7月のジュネーブ協定締結ののち、北部に集結。抗米戦争が始まると、1962年に南部に戻って、中・中部地域解放文芸協会の会長となり、第5軍区解放軍の『雑誌文芸』を担当した。ベトナム戦争終結後は、1976年から南北統一国会の代表(国会議員)をつとめるかたわら、ベトナム作家協会に所属するベトナム共産党員作家の責任者となった。抗仏・抗米戦争時の大半を過ごした中部高原の自然と少数民族の人たちをこよなく愛し、彼らを主人公とする小説・エッセイを多数発表。また、フランス人文化人類学者の中部高原を題材とした多くの研究書を翻訳している。ベトナム政府が中部高原の原生林の伐採やボーキサイトの発掘を認めた際には、政府の決定をきびしく批判した。文化・教育の分野では、ベトナムの民族文化の特質を保持しつつ教育を振興することにつとめ、2007年にベトナム初の私立大学ファン・チャウ・チン大学を故郷のホイアンに開設した。長年、ベトナム作家協会の副会長のかたわら、同協会の機関紙「文芸」の編集長をつとめ、「ドイモイ(刷新)」の時期には新聞の思想的な内容に関するいくつかの重要な刷新をおこない、多くの作家を育成したが、2015年ベトナム作家協会の人事を含む非民主的な運営に抗議して他の19人の作家・詩人とともに脱退を声明。2018年には知識人出版社の編集長がベトナム共産党の方針に反したとして譴責処分を受けたことに抗議して、ベトナム共産党からの離党を声明した。

「2021年 『ベトナム戦争の最激戦地中部高原の友人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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