イリヤの空、UFOの夏 その2 (電撃文庫 あ 8-7)
- アスキー・メディアワークス (2001年11月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840219730
作品紹介・あらすじ
浅羽直之と伊里野加得の初めてのデート。それを尾行する者が、一人、二人、三人…当然のことながらただですむわけが無く、実際に"ただではないこと"が起こり-『正しい原チャリの盗み方・後編』。文化祭といえばカップルで踊る最後のダンス!というわけで園原中学の大騒動文化祭と秋山流"恋の鞘当て"を描いた『十八時四十七分三十二秒・前後編』。以上、「電撃hp」に大好評連載された三編に書き下ろし番外編『死体を洗え』を加えたボーイ・ミーツ・ガールストーリー第2弾。鬼才・秋山瑞人が贈る少年と少女と夏とUFOの物語は始まったばかりです-。
感想・レビュー・書評
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文化祭
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夏休みはUFOが出るものだという新聞部部長・水前寺邦博の発言から、浅羽直之の夏休みは学校の裏山での張り込みに消費された。新学期前夜、浅羽はせめてもの想い出にと学校のプールに忍び込む。驚いたことにプールには先客がいて、手首に金属の球体を埋め込んだその少女は「伊里野可奈」と名乗った…。
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※シリーズ4冊読了しての感想です。
全体的に疾走感があり、アニメを見ているような臨場感のある文体や描写を楽しみました。最初はアニメ向きな内容だなと思って読んでいましたが、終盤にかけて味わう気持ちは、原作だからこそ感じることができるものなのかもしれません。
もう戻れないあの特別な時間に、あの年齢の私ができなかった冒険。本の中の主人公は、あの時の夢や冒険心を次々に現実化してくれる。懐かしい気持ちと、憧れと。いろんな感情が織り交ざって、ワクワクしながら読み進めることができました。
☆一つマイナスの理由は、番外編や本編にあまり関係のないエピソードで疾走感が落ちてしまうことがあったこと、また、描写やセリフなどに「中学生の男子感」というか、(主人公が中学生の男子だからという意味ではなく)ちょっとやりすぎ感を感じてしまうことがあり、個人的な好みとしては楽しめない箇所があったからです。
とはいえ、面白くないと4冊も読まないので、最後まで読ませる筆力とプロットの良さは確実にあったのだと思います。
ただ最後は・・・。こういう終わり方だから良いという考えもあるでしょうが、私の好みとしては「アナザーストーリー」が欲しいですね^^。 -
晶穂の恋心の描写が良かった
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学園モノでした。いや、楽しめたんだけど。
話が中々進みません。 -
イリヤの過去が語られて物語の深さが強まる。夕子の、妹が陥る兄との衝突が、水前寺によってと言ってよいのか分からないが、ともかく解消される。世界観の拡張と、キャラの内面の収縮が上手くて、隙が無い。
榎本や浅羽の父やらと、大人の描写がしっかりしているラノベは新鮮。榎本の苦労が、行間から伝わってくるのは、私が大人になったからだろうと思う。10代なら浅羽の目線で見ていたろう。
ストーリの進み方は、勿体ぶるわけでもなくて、話のバラエティも豊富なので読みやすく楽しい。
ボーイミーツガール作品は、大抵ハッピーエンドだけど、この作品はエンディングがどうなるかが気になる。イリヤの壮絶な生き方が分かる描写や、戦争がいつでもおこりそうな所を見ると、悲しい未来でもおかしくない。そして、晶穂がイリヤに勝てる未来は全く見えない。イリヤが死んでも無理じゃないかな。
誰もが、何かを抱えて生きているので、気をつけて人と接しなければいけないなと思う。 -
イリヤの空、UFOの夏〈その2〉 (電撃文庫)
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ライトノベル
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1巻末の水前寺の強烈な引きからの2巻/ とにかく痺れる/ 上巻に同じ/ 後にアニメ化
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ドタバタの文化祭がラノベを感じさせてくれる一方で、ポツポツ挟まる非日常にドキッとする。気付かないうちに、何かが忍び寄っているような…恐ろしさも感じつつ。
各登場人物のキャラクターがよく出ていたと思う。水前寺は危ないところまで突っ込んでいきそうでヒヤヒヤする。晶穂はあまり好きなタイプではないけど、ラノベ要員か。などなど。
ある者は楽しく騒ぎ、ある者はシリアスな状況下にいる。関わりがなければ何かを思うこともないんだろうけど…伊里野のことを思うとなぁ。
あと番外編怖すぎる。