- Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784840230452
作品紹介・あらすじ
草萌える春、二人の姫は向き合う。一人は七宮カセンの空澄姫、一人は三宮ナツメの常磐姫。望もうと望むまいと、かつて琥珀色の姫が舞った桜の下を目指し、歩み始める二人の姫。幼き姫は世界のかたちを探って、武門の姫は祖国を護るために。それは息吹溢れる季節の中、互いの群臣達の思惑を背負った、僅かな交差の出来事。それは、桜帰る春。風に舞う花弁のように、それぞれの姫装束が揺れ動く、新たなる日々。空姫の物語が、七姫の物語へと紡ぎ合わされる道のり。第9回電撃ゲーム小説大賞「金賞」受賞作、待望の第3弾。
感想・レビュー・書評
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ファンタジー。ライト。中華風。
幼い姫の視点で、世界が描かれているのに、いやに複雑になってきた。
快刀乱麻。力で解決。そんな結末はない。
裏工作。根回し。思惑。遠くまで見通している何人もの、それぞれの都市の権力者達。
常磐姫と空澄姫が紆余曲折を経て邂逅する。
敵として。そして同盟者として。
すっげー、腹黒い(笑)
姫達が可哀想になる。
でも、主人公たちはその中で、あがく。
自分のあり方を模索する。
相変わらず、硝子の細工物のような綺麗な話。
……これがジュニアノベルにいるのが不思議な気がしてくる。
ちょっと政治的に込み入りすぎてるから。 -
第3章 影姫交差
1章、2章の話を断片的にしか覚えてなかったので読み返して読了。
1,2章がどちらかと言えば七姫・・それも姫の姿ではないカラカラでの話がメインで、他の姫は殆どでなかったのだけれど3章になってようやく「七人の姫」の物語になってきた(一人は2章で退場してるけどね)。
それまでは名前でくらいしか出てこない姫達だったけどこの章でいろいろ動く事で姫毎の特色が見えてきたなぁと。
そのおかげで漠然した舞台だった「東和」が鮮明になって世界が広がった感じがする。
2章から続いてた三姫・四姫と七姫との争い(?)が一段落。
次章はどのような話になるか非常に楽しみ。 -
この巻あたりから停滞気味だった物語が徐々に動いてきてる。
言われてみれば前作よりとは物語のもつ空気みたいなのは若干違うのかもしれないけれど、やっぱり心地よくて好き。
(08.08.22) -
がらりと動きました。動かないんだと思っていた他の姫君たちまでいっせいに。
そんでもって私が予想していた血の匂いは回避されました。
そうですか。そうですよね。かけひきね。かけひきですよ。
熱血常磐姫をなぜなぜしてあげたいですよ、可哀想に。
二宮・翡翠姫は嫌いだなー。
カバー・口絵・本文イラスト / 尾谷 おさむ
デザイン / 渡辺 宏一(2725inc)
装丁 / 荻窪 裕司(META+MANIERA) -
著者曰く、前作までとは雰囲気が違ってきてるそうですが、私にはあいかわらずいい空気感だなぁと思えましたよ。
以前より七姫それぞれの出番が増えて登場人物の背景にも深みが出てきました。一宮の親衛隊長とか衣装役さんとか脇の人たちもいい味だしてます。 -
この3巻は視点がころころかわって、すっとはいっていけない文章だった。
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地味に続きを待ちわびているシリーズなんです。大好き。カラの健気な姿が好きで、今後他の姫との絡みが楽しみ。だから続きを。
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魔法もSFも登場しないが、これはファンタジーである。
透明な世界観が読んでいて気持ちがいい。
この3巻から話が大きく動き出してきたようだ。
著者の方もあとがきで書いていたが、もう少し刊行ペースが早いとうれしいなぁ・・・