姿勢としてのデザイン 「デザイン」が変革の主体となるとき

  • フィルムアート社
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784845918324

作品紹介・あらすじ

デザイン界の歴史と文化を振り返り、
直観・創意・問題解決能力に根ざした現代の柔軟なメディアとして、
デザインのラディカルな変貌を描く

「デザインをすることは職業ではなく姿勢である」
          ――ラスロ・モホリ=ナジ

今、デザインという分野そのものと、それが人々の生活に与える影響は、劇的に変化している。
今ほどデザインにとってチャレンジングで刺激的な時代はない。
商業的な制約に囚われない《変革の主体》として、デザインが社会でより影響力を持つ時代が到来している。

かつてないほどのスピードと規模の変化がさまざまな局面で起こり、リスクも多いこの激動の時代に、デザイナーたち(本職かどうかにかかわらず)は、その役割をどのように果たしているのだろうか。

本書では、環境危機や難民危機、日進月歩のテクノロジーなど、世界が目まぐるしく変化する中、新世代の「デザイナー」たちがデジタルツールを駆使しながら、自ら目指すゴールに向かって、社会や政治や環境の問題に、自主的に取り組んでいる姿を紹介している。彼らはそうすることによって、デザインを工業化時代の商業的な役割から解放し、直観や機知、問題解決を得手とする分野としてデザインを定義し直している。

また、アートやクラフトなど他の分野とデザインとの関係の進化や、「メイキング(作る過程)」(手でも機械でもデジタルでも)への興味回復にデザインが果たしている役割についても取り上げている。
そして性別、地理、人種という意味においてだけでなく、デザインを勉強した経験はないがデザインに関与したい異分野の人々を受け入れるなど、デザイン界のダイバーシティとインクルージョンの向上によってデザイン文化が変化していることについても触れている。

国際的に認められたデザイン著述家・評論家であり、ベストセラー『HELLO WORLD 「デザイン」が私たちに必要な理由』の著者、アリス・ローソーンが、今の時代に求められる「姿勢としてのデザイン」の事例を紹介する。

感想・レビュー・書評

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  • 解釈自体に新しさは感じない内容の引用本。デザイナーの名前とプロジェクトを検索するために使っている。

  • Ethic よりも Attitude
    最初に語られるウェレム・サンドバーグのエピソードに頭をガツンとやられてしまう

    ベスト3
    CAP9. 選択の自由
    CAP10. 制御不能
    CAP12. 最悪の事態が起こったとき

    ここも読みたい
    CAP4. 蘇るクラフト
    CAP11. 好ましいデザイン
    CAP8. 祭典の楽しみ

  • デザインも政策に加わるといい。これからは、触覚が大事。デザインで大切なのは、役立つこと。

  • 示唆に富み考えさせられる。
    デザインは社会に向き合う姿勢であり態度。
    自己表現としてのデザインはさすがにもう賞味期限切れ感。

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著者プロフィール

デザイン評論家。ニューヨークタイムズ紙のデザインコラムは10年にわたり世界各国の新聞社に配給される。2014年から2017年まで『frieze』誌にコラム「By Design」を連載。既著『Hello World: Where Design Meets Life』(日本語版『Hello World—「デザイン」が私たちに必要な理由』、小社刊)、およびファッションデザイナー、イブ・サンローランの伝記が高く評価される。イギリス、マンチェスター生まれ、ロンドン在住。TED、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)などの国際的イベントでデザインについて講演する。ロンドンのチセンヘール・ギャラリー、現代バレエ団マイケル・クラーク・カンパニー、ヨークシャーのヘプワース・ウェイクフィールド・ギャラリーの理事会議長を務める。デザインおよびアートに尽力した功績が認められ、大英帝国勲章を受章。

「2019年 『姿勢としてのデザイン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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