霧の島のかがり火 (論創海外ミステリ 193)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784846016302

感想・レビュー・書評

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  • 論創社といえば、日本ではあまり知られていない海外ミステリを紹介しているというイメージを持っているのだが、これもその一つと言っていいのかな。作者は「ロマンティック・ミステリ」の書き手として、本国イギリスでは人気作家らしい。正直な感想を言うと、「ロマンティック」の部分も「ミステリ」の部分もイマイチで、不完全燃焼というところ。

    スコットランドはヘブリディーズ諸島の一つ、スカイ島が舞台で、この島のエキゾチックな描写はとても魅力的。まるでその地の神への生け贄として捧げられたような猟奇殺人に始まり、犯人はホテルの客の誰かとしか考えられない連続殺人が起き、探偵役はモデルである若い美人、客のなかには彼女の元夫もいて…、と筋立ては申し分なく、結構ひきこまれて読んだ。

    でもなあ、ミステリ的にもお話し的にも、終わり方がとってつけたよう。あらら?そういう話だったの、とちょっと脱力。また、訳のせいなのかなんなのか、意味がよくわからない文章にひっかかってしまう箇所が結構ある。誤植もあって残念。

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著者プロフィール

1916年、イングランド、ダラム州生まれ。三歳の頃から短い物語を書いており、五歳で書いた詩は雑誌に掲載され、幼少期から早熟の才能を発揮していた。1938年、ダラム大学英語科を卒業。戦後の就職難を乗り切り、ダラム大学で英語や英文学の講師を勤める。55年、メアリー・スチュアート名義の著書” Madam,Will You Talk?”で作家デビューし、以降、ミステリやサスペンス小説を中心に執筆活動を展開した。2014年死去。

「2021年 『クレタ島の夜は更けて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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