- Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
- / ISBN・EAN: 9784846102111
作品紹介・あらすじ
飢餓と殺戮、戦乱とクーデターの続くアフリカの悲劇、とりわけ数十万にのぼるルワンダ虐殺の影にフランスが…。植民地アフリカの「独立」以来のフランスとアフリカの歪んだ関係、フランス新植民地主義が現在も犯し続けている数々の犯罪は偶然の産物ではない。国家としての意思の所産である。この新植民地主義を立案し実行を命じてきたのは、ドゴール以来ポンピドー、ジスカール・デスタン、ミッテラン、シラクらの歴代大統領たちであり、この犯罪的政策は、アフリカというパイを分け合うためなら汚職、裏工作、陰謀、殺人、クーデター、戦争など手段をえらばないし、政界からマフィアまで、フランスの政治・経済システムと癒着し構造化されている。フランスの巨大なアフリカ利権と政治スキャンダルを暴き、欧米を騒然とさせた怒りの書、遂に邦訳。
感想・レビュー・書評
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国際政治のレポートのための資料として。
フランスがアフリカの旧植民地諸国に対する支配関係を独立後も継続するため、長年にわたり行なってきた悪行を暴き立てる、という告発本。
日本に住んでいると、フランスと言えばシャンゼリゼ、クロワッサンにカフェオレ、花の都パリ!などの洒落たプラス・イメージばかりが先行するのではないだろうか。そうした中で、その裏に今なお潜む植民地主義の影にスポットを当てた本書はなかなかの衝撃だった。ほんとに汚い。フランスは自ら「自由・平等・博愛」という旗印を掲げているわけだから、なおさら皮肉に感じられた。
一方で印象的だったのは、これほど赤裸々なスキャンダルの暴露が当のフランス国内(のNGO)から出てくるということ。自浄作用が完全には失われていないのだなぁ、とある種感心。
これからレポートまとめに入るが、興味深いものにできそうだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示