- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784847019647
作品紹介・あらすじ
韓国には「月の街」「山の街」と呼ばれる、貧しい人々が住む街があります。舗装されていない丘の斜面に密集する住宅地。急な階段を上って人々はそこへ帰っていきます。高い場所に位置し、月や山に近いことから、そう呼ばれるようになりました。この本は、そんな「月の街」「山の街」に住む人々のとても温かい物語の数々を収録したものです。
感想・レビュー・書評
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草なぎくん翻訳なので読みました。当たり前ですが、表現が韓国らしい。一時期よく韓国ドラマを見ていたのですが、感じがいっしょ。短編だし、実話をもとにした人の善意の話で、絵本や道徳の教科書に載ってる話みたい、と思ったら実際韓国の教科書に採用された話もあるんですね。納得。
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SMAPの草彅剛が翻訳を手掛けた韓国のまずしいひとたちの心暖まるお話を集めた短編集。訳者当人の人柄が伝わってくるような翻訳で、なかなか良かった。韓国の小説読んだのたぶん初めてだな。2013/028
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韓国は 儒教の国ですね。
家族を思いやるための ささやかな嘘。
親切とおせっかい。
恥ずかしいと想うこと。
相手の善意を 誤解して、ごめんなさいと思うこと。
ヒトを信じられないことへの自分の狭さ。
ささやかなことに、心が 少し動く。
短い物語だけど ちょっと 言葉が多いなぁ。
感情的な言葉を減らすともっといいけどね。 -
韓国の「月の街」「山の街」とよばれている貧しい人々の住宅街での心あたたまる本です。
これらの街の名前は、高い場所に位置し、
月や山に近いところから名づけられたそうです。
ここに住む人々は貧しいけれど、お互いに思いあって生活をしています。
父母を亡くした貧しい暮らしの姉弟に「お母さんの知り合いだから」といって、ごちそうする飲食店のおばさんや、母を亡くし寂しい想いをする兄弟のもとへ届いたクリスマスプレゼントの話。子供に思いを残して死んだ父親からの手紙・・・。
イ・チョルファン著作、タレントの草?剛さんの訳のこの本は、中学生ぐらいならサラリと読める文章で、生きていくうえで私たちが忘れていることを教えてくれるストーリーになっていました。どの章のお話からも、生き物に対する「いたわり」や「優しさ」が感じられ、キリスト教的な教えがたっぷりと盛り込まれているのです。
今の日本に場所を置き換えて読んでみると
この本の出てくるような人々が本当にいるのか、疑問です。
私たちは生活が豊かになっても、
人としての心が貧しいままではいけません。
本当の優しさがなんなのか、この本を読んで考えてみたくなりました。
さらりと読める児童書のような本ですが、
中身はとても濃く、後からじわっと効いてくる本でした。 -
韓国の貧しい人々が住む町を舞台にした短編集。
相手を傷つけないようなさりげない優しさ、さりげない愛がテーマ。
挿し絵の美しさも相まって、おとぎ話のようだった。
普段ならば綺麗事と鼻で笑ってしまうような話も、異国の話だと受け入れられるのが不思議。
著者より訳者の名前のほうが大きいのは大人の事情というやつなのだろう。 -
涙がにじんで、何度も読むのを休憩した。こういう本を、もっとたくさんの人に読んでもらいたい。
ちょっと私自身の話をすると、私なりにビンボーと金持ちの間を行き来してきたけど、明らかに貧乏な時の方が、募金とか席を譲るとか、たくさん善行をしていたと思う。それは、私と同じように困っている人に、自然と目がいってしまうから。
何かを意識した途端、よく目につくようになる、という経験ありませんか? 奮発して高価な腕時計を買った途端町行く人の腕時計をチェックせずにはいられないとか。今まで人の腕なんて見たこともなかったのに、とか。
そんなふうに、貧乏な時は、困っている人がやたら目に飛び込んでくるんですよ。自分も貧乏なのに募金してる場合じゃないと自分で自分に突っ込んだりしつつも、十円とか時には百円とか入れちゃうの。もう今更じたばたしたって焼け石に水、っていうヤケクソだったりするんだけども。
それがちょっと金回りがよくなった途端、昔のことなんてすぐ忘れちゃうからどうしようもない。この本読んで久しぶりに思い出したけど、そういえば前はビッグイシュー欠かさず買ってたり、日曜日は駅前に募金にやってくる動物保護施設の犬の頭をなでたりしてたのに、最近会ってないな、とか。相手はずっとそこにいたのに、私の目線から外れていただけなのでした。のど元過ぎれば熱さ忘れる、人間て、いやこの場合私って、なんて驕り高ぶった奴なんだ。
時々この本を読み返して心を洗い流そう。 -
2〜4ベージ位の短編集。
日本で昔話題になった「一杯のかけそば」みたいな話なんですが、おもわず涙がでてしまいます。
読後は身の回りの小さな事を大切にしようという気になりました。 -
韓国で著名な小説家であり児童文学作家イ・チョルファン氏の掌編小説を、SMAPの草薙剛氏が翻訳した。
チョルファン氏の作品(というか、韓国文学自体)は初めて読んだが、さすが向こうの教科書によく掲載されるというだけあって、非常に道徳的な内容の、どちらかといえば児童文学。草薙氏の翻訳は、これが初めてと思えないほど、ていねいな文章で、好感が持てる。
タイトルの「月の街 山の街」とは、月や山のてっぺんに近いぐらいに高い場所にある街に住んでいる人々のことを書いているそうで、韓国ではこの街は、いわゆる貧民街であるようだ。登場する人物はみな、貧しく、身体に障がいを持っていたり、大変な苦しみのなかにいる。だが、みな深い愛情(キリスト教的)のもとに、清く正しく生きようとする。
昔は日本でも道徳の教科書によくこういった話が載っていた。当時はあまり感心を持てなかったが、いまの荒廃した日本人の道徳を思うと、こういう話を読みついでいくことは大事なんじゃないかと思った。特に子ども達には。失ったものを取りもどすのは、本当に大変なことだ。 -
あとがきにも書かれてるようにこの本には、何も持っていなくても力強い愛に溢れた人々の、温かく味わい深い物語集だ。
この本に出てくる人たちのように自分もありたいと思った。
悲しみでも人を愛することができる人。
傷つけずに愛すること。
難しいけど、少しずつ近づける努力をしよう。 -
韓国の優しい人の日常を草薙君が訳した、絵本みたいな一冊。
一話が短いから、さっと読んだ -
本屋で購入後カフェで早速読み始めたら、
すぐに涙がポッと浮かんでしまって、
どうにも読み進められない。
心温まるお話で、ジーンとしっぱなし。
この本を翻訳しようと選んだのは、
やっぱり草なぎ剛らしいなと。 -
書き下し文だな〜とちょっと馬鹿にした感じで読んでたんだけど。
読み進めていくとその朴訥とした語り口がじんわりくる。
変に装飾するよりも好ましい。
かなりの確率でじんわりしてしまう(笑) -
短い短編集で読みやすかった。
父の涙、お父さんの手紙、真昼にも輝く星が、好き、 -
淡々とした文体で淡々と話が進み気づいたら話が終わってた、という感じの短編集。
雪が積もるように心の中に残る本でした。消えるのも雪みたいだったけど(爆)。
普段翻訳モノは殆ど読まないのであれだけど
韓国文学ってみんなこんな感じなのでしょうか??? -
ひとつひとつのお話が短いので、読んだすぐにはいい話だと感じてもあまり心に残らない。
翻訳の言葉選びが直訳すぎるのか、文章がつたなく感じた。 -
もう少し1つのお話が長いと、その人の考えとか文化の違いが分かって、もっと惹き込まれたかも。
言い回しが優しかった。 -
smapの草薙君が訳した韓国の本です。
素敵な内容で涙ボロボロでした・・・・ -
短編集なのでとにかく読みやすい話。
韓国ではとても有名なお話たちのようです。どの話もほろっときてしまいます。
とりあえずどんどん読めてしまうので題名をしっかりと確認しながらじっくりと読んでいくのがいいと思います。