スパイと日本人 - インテリジェンス不毛の国への警告 - (ワニプラス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784847070303

作品紹介・あらすじ

「スパイ天国」と世界から揶揄される日本。いくら最強の装備を備えた軍隊を保持していたとしても、インテリジェンス無くして国の平和を守ることは不可能だ。韓国駐在武官を終えた直後、韓国内のスパイ事件の首謀者と報道された経験を持ち、インテリジェンスに精通した自衛隊元陸将である著者が、日本人とインテリジェンスの歴史を紐解き、現状に警鐘を鳴らすとともに、熾烈な米中覇権争いの渦中で情報体制の強化を迫られる日本のあるべき姿を模索する。
なかでも、筆者が当時山手線内に駐屯する唯一の実力部隊、第32普通科連隊(市ヶ谷駐屯地)の連隊長を務めた際の部下である清水一尉(当時)が直面した、自衛隊に対するスパイ潜入事件である「反戦自衛官問題」についての第6章は、初めてその全貌が詳細に語られる衝撃の内容である。

感想・レビュー・書評

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  • 元韓国防駐官が日本のインテリジェンス、特に戦前のスパイについて述べる。
    近年日本のファイブアイズへの加盟が時々話題になるが、そのためにはクリアランス制度、スパイ防止法が必要であることと、米英の魂胆は何かという疑念もあるが結果的には日本にとって吉と出る。
    CIA高官だったと言われるエズラボーゲル家での滞在、CIAの対日スパイキヨヤマダ、二つの祖国のモデルともなったハリーKフクハラ、ゾルゲを支えた石井花子、中村天風とハルピンお春、石光真清と女郎たち、スパイM、単騎シベリア横断した福島安正中佐、日露戦争での工作で有名な明石元二郎大佐、諜報の神様小野寺信少将、中国による工作等々、多くの実例が紹介されているのがよい。
    反戦自衛官問題という、そんな遠い昔ではない事件もこの本を通して初めて知った。

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著者プロフィール

福山隆 ふくやまたかし
一九四七年長崎県生まれ。防衛大学卒業後、陸上自衛隊幹部候補生として入隊。九〇年外務省に出向、大韓民国駐在武官として朝鮮半島情勢のインテリジェンスに関わる。九三年、連隊長として地下鉄サリン事件の除染作戦を指揮。陸将補、西部方面総監部幕僚長、陸将を歴任し、二〇〇五年退官。ハーバード大学アジア上級客員研究員を経て、現在、広洋産業株式会社顧問。

「2022年 『ロシア・中国・北朝鮮が攻めてくる日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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