- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784860110901
感想・レビュー・書評
-
024.06
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
地方書店はここにあり!あらゆる困難に立ち向かいながら今日も書店員は戦います。
-
広島でチェーン展開している本屋さんらしい。 「WEB本の雑誌」で連載していいたものを加筆修正して出版したもの。WEBでもちょくちょく読んでいたけれど、本も読んでみた。
著者は現役の書店員。日々、業務に忙殺されながらも、なんだか鼻唄が聞こえてきそうなくらい、楽しそうに仕事をしている。
地方都市だから、多少時間の流れもゆっくりしているのか、なんだか客と店員の距離が近い。四季折々のイベントにも力を入れ、本屋のブックフェアは祭りだと力説している。
「合理主義者に祭りはできない」という著者の言葉がとても響いた。
書店はただ漫然と本を並べる場所ではない。来店したお客様がワクワクする「祭り」を提供する場所だ、といったようなことを様々なフェアの成功例や失敗例を通して主張している。
たぶん書店業以外の人が読んでも面白いと思う。
著者は悪性リンパ腫で倒れて車椅子生活になる。腰痛罹患率ほぼ100%の書店業の激務(勝手な推測)を考えると、普通なら辞めざるを得ない。しかし彼はマネジメント業に職務内容を移すも、働き続ける。彼の人柄や前向きな人生哲学も素晴らしいが、彼の経験を尊重し、さらに会社の発展にも寄与する形で活躍の場を与えた会社もすばらしい。
実際の店舗は行ったことがないから、尾道に行くことがあったらぜひ寄ってみたいと思う。
-
2011年12月9日購入。
2015年5月12日読了。 -
一見書店とは思えないような奇抜な提案にも「やってみろ」と受け止めてくれるトップの存在が本当に羨ましく思いました。アイデアや創意工夫が面白かったです。尾道や福山には文学の育つ土地柄もあるのではという気がしました。著者の闘病記も読ませます。職場復帰できてよかったです。
-
2011/05/16:読書メーターの読友さんの感想で気になって読んでみました。
著者の奮闘ぶりもすごいですが、障害者になった社員を見放さない社長さんに頭が下がりました。 -
一人の書店員さんが本にまつわることを書いたものとしてもなかなか興味深いが、なんといっても悪性リンパ腫との闘いに圧倒される。半身不随になり、あちこちに再発し、とてつもなくハードな闘病記になっても全くおかしくないのに、悲壮感はかけらもなく、その前向きな姿勢に無理がない。書店をめぐる困難な状況についても「まだまだできることがあるはず」と悲観していないところに胸を打たれた。
-
この書店だからこそこうなのか?
いやいや、きっと他にもこんな素敵な地方書店さんがあるはず。
そんな期待を持って読み終わる、出来れば地元にあって欲しいと付け加えつつ。
病院から家へ帰るバスの中で妻は何を思っていたのか・・・
その時の妻の気持ちとそれを考える現在の夫の気持ち、両方を思っていたらうっかり喫茶店で泣けてきた。 -
広島県内に数十店舗展開する老舗書店チェーンで働く著者のフットワーク軽い書店員人生。ちょっとジンとします。