台風についてわかっていることいないこと

  • ベレ出版
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本棚登録 : 81
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860645557

作品紹介・あらすじ

毎年、台風は日本列島を襲い、各地にさまざまな爪痕を残します。日本で暮らすうえで、台風から逃れることはできません。
そんな台風を、私たちはどこまで知っているのでしょうか。観測や予測技術が発達し、台風がどの方向に進むとか、これから台風が発生するとかといった予報を私たちも手に入れることができるようになってきました。しかし、台風には多くの謎がまだまだあります。
未解決の謎に挑む、新進気鋭の台風研究者たちが、「観測」「発生」「発達」「海との関係性」「予報」「温暖化の影響」というさまざまな切り口から台風について語りつくします。
台風を広く、そして深く知ることのできる、贅沢な一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 今年(2018年)は多くの台風が発生し、様々な地域で大きな被害がありました。
    計画的な交通機関の欠航などもありましたが、台風の被害を含めた情報密度の高い予報(予測)はまだ確立されていません。

    台風がどのように発生し、どのように発達していくのか、またその進路はどのようなものなのか、大気や海水面だけでなく、「海洋混合層」と呼ばれる部分も大きな影響を与えていること、そのほか様々な「気づき」を与えてくれる本です。

    また、章末には「まとめ」として、その章に書かれていることが簡潔にまとめられていますし、コラムも充実しています。
    内容的にも理系(地学分野)にある程度明るいほうが読みやすいですが(ゴリゴリの文系には読みにくい専門的な記述もありましたが、軽く流してしまっても大丈夫でした)、自分の生活の中で関係のある「台風」という気象についての本なので、「ふーん、なるほど」というテンションで読み進めることができました。
    「今わかっていること」や「これからの課題」、「100年後の台風の予測」など、興味を持てる話題が多かったです。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/717587

  •  台風が、どのように発生するのか、どうして猛威を振るう恐ろしい渦巻きにまで発達するのか、そもそも台風って何?ハリケーンと、どう違うの!?
     台風は毎年のように日本に来るのに、私たちは意外と台風について、よく知らなかったりするのです。台風は、みな同じではなく、発生時に影響を受けた流れパターンによって特徴があります。どのタイプが日本に上陸しやすく、どのタイプが日本に上陸しにくいのか。台風のメカニズムを知っていれば、次に台風が日本に近づいたときに、その台風が今後強くなるのか上陸しそうなのか、ある程度予測できます。
     台風の風のどこが危ないのか、中心気圧は誰が測っているのか、地球温暖化の影響など、なるほどと思える情報が満載です。新進気鋭の台風研究者のコラムもあります。

    京都外国語大学付属図書館所蔵情報
    資料ID:629511 請求記号:451.5||Fud

  • ■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
    【書籍】
    https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001190748

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/717587

  • 毎年のように日本に来るのに、謎だらけ。新進気鋭の台風研究者たちが、6つの切り口から台風について語りつくす! Bookデータベースより

  • ☆今年も災害の多い年でした
    毎年、日本列島を襲い、各地にさまざまな爪痕を残す台風。日本で暮らすうえで逃れることのできない台風について、私たちはどこまで知っているのでしょうか。現在では、台風の進路や発生についての予報を簡単に知ることができるようになってきましたが、多くの謎がまだまだあります。そんな未解決の謎に挑む6人の台風研究者たちが、それぞれの切り口から台風について語ります。

  • タイトル通りの内容。
    台風については、わかっていないことが案外多いことがよくわかりました。

    気象衛星からの雲の写真を見ると、気象のことは何でもわかっているかのような気になりますが、そもそも、気象現象に関する微分方程式は非線形であることがわかっているわけで、しかも、観測のメッシュは、まだまだ荒く、測定値そのものにも誤差がつきまとうため、どんなに頑張っても、気象について100%の正解を得るのは不可能なのです。

    だからといって、完全な当てずっぽうではないのが、学問としての気象の魅力かもしれません。
    努力すれば努力するほど、正解に近づけるわけですし。

    20年前、天気予報は、当てにならないものの比喩に使われていましたが、現在の天気予報は、信頼性がかなり高いと思います。
    今後、どこまで予報の信頼性が高まるのか楽しみです。

  • 台風の進路はかなりの精度で予測が出来る、しかしまだ推測の域が多くあるとのこと。発生のメカニズムなど台風に関することが詳しく書かれている。

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著者プロフィール

横浜国立大学教育学部 准教授

「2019年 『ニュース・天気予報がよくわかる気象キーワード事典』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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