150年前の科学誌『NATURE』には何が書かれていたのか

著者 :
  • ベレ出版
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本棚登録 : 197
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860645755

作品紹介・あらすじ

ノーベル賞クラスの論文が多数掲載されてきたイギリスの科学誌『ネイチャー』が、2019年に創刊150年周年を迎えます。パラダイムシフトといえるような論文が載ることもあれば、偽造や捏造を含むような論文が掲載され物議を醸すこともありました。1869年、天文学者ノーマン・ロッキャーはどのような志をもってこの雑誌を起ち上げたのでしょうか。19世紀後半とはどのような時代で、人々は何を考え、どのように科学と向き合っていたのでしょうか。その頃の日本はどのような国だったのでしょうか。創刊当時の記事を読むことで、時代の空気を感じ、現在から未来につながるヒントが見えてくるかもしれません。

感想・レビュー・書評

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  • 第8章のnature誌に掲載された、150年前の日本が興味深かった。「The Japanese」と一国を丸ごと対象にした長い記事は、natureの150年間の歴史の中でも唯一らしい。インドのコーヒーの木や、中国の宇宙論、タスマニア人の起源など、どこどこ国の〇〇というように、外国での植物学、天文学、人類学など学問の話題が定番である中。日本のみが、Theをつけて紹介された。ものすごく特殊で紹介しがいのある国だったということだろう。日本で実現させた「理想の工学教育」の夢、というのも興味深い。

  • 科学誌「nature」は、歴史があり、多くの科学的論争があった。モースの大森貝塚など日本に関わることの記載もあり、興味深く読めた。

  • ネイチャーは昔より一般向けだったという話で、投稿欄や日本の話もあった。南方熊楠が最も多く掲載された日本人である。

  • 科学ではなく歴史的な事象、女性の教育機会・日本の話題が興味深かった

  • 2019年に創刊150周年を迎えた有名な科学雑誌『nature』の当時のエピソード諸々。
    今で言うところのリツイート合戦よろしく盛り上がった読者のお手紙コーナー、他の科学者からの難癖の酷さ、闘う女性たちの歴史、チャレンジャー号の世界一周、鎖国を解きみるみる開花していく日本……どれもとても興味深かった。

    『nature』に誤報が載ることもあるし、当時と違って高価で専門的すぎて一般向けではなくなったとはいえ、月刊が隔月になり季刊になりバタバタと倒れていく昨今の雑誌業界で、今なお週刊で出し続けられるということは素晴らしいことだ。
    紙版でいつまで出されるかはさておき、人間の知的欲求と自然の神秘がある限り、まだまだ続いていくに違いない。
    その探究がどうか妨げられることなく続けられますように……

    カバーデザイン / 西垂水 敦(krran)
    本文デザイン・DTP / 三枝 未央
    章扉イラスト / 中根 ゆたか

  • 404-T
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  • あまり理科的な内容を期待しない方がいい。

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著者プロフィール

◆科学ジャーナリスト。
社会の未来と関係の深いさまざまな科学について、著作活動等を行なう。
2005 年4 月、有人潜水調査船「しんかい6500」に乗船。
◆著作に『深海の科学』(ベレ出版)、『日本の深海』(講談社ブルーバックス)、『地球温暖化後の社会』(文春新書)、『アストロバイオロジーとは何か』(ソフトバンク)、『身近な疑問がスッキリわかる理系の知識』(青春出版社)など。
◆内閣府審議会委員。文部科学省科学技術学術審議会臨時委員。慶應義塾大学大学院非常勤講師。日本科学技術ジャーナリスト会議副会長。

「2019年 『150年前の科学誌『NATURE』には何が書かれていたのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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