- Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
- / ISBN・EAN: 9784860850883
感想・レビュー・書評
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ビディーの家は農場で、父さんと母さんは毎年秋に牛を放牧し、春になって成長した牛をまた農場に連れ戻してくる、これまでビディーは一度も一緒に行ったことが無かったが、今年は連れて行ってもらうことになった。無事牛をほとんど見つけることができたビディーたち。しかしその帰り道、ビディーの乗っていた馬のベラが、砂浜の流砂に飲まれてしまう…
最初にまず9年前の話があり、その9年前の話と現在の話が別々で進行していきます。現在の方はビディーという女の子が主人公、もう片方は男の子が主人公。どちらの主人公も動物好きですが、ビディーの方が活動的でおっちょこちょい。一方、男の子の方はその境遇もあってか冷静で賢く、けれど悲しみと寂しさを背負っています。この2つの話が最終的につながっていくのですが、それぞれの話にちょっとしたつながりを持たせつつ、ひとつの事件をきっかけにふたつの物語が合流し、良い結末にランディングします。それにしても、男の子すごいなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
薄い、ペーパーバック。
不思議な表紙と、タイトル、
タイトルの文字のレタリングに惹かれて、手に取りました。
現実から逃げ出した母親に連れられ、
赤ちゃんのときから人里離れた岬の洞窟で暮らした少年と、
すこし離れた場所に家族と住む、馬の好きな少女。
語られてきた物語、オーストラリアの大きな自然を背景に、
ふたりが、出会うときが、きて・・・
ただ、ありのままに、刻々と進む現実と、
描き出される美しく厳しい自然とが、とてもよく、混ざり合い、
みじかいけれど、深く印象に残る物語が織りなされています。
それにしても、ほんとうに、控えめな佇まいで・・・
うもれてしまいませんように。 -
ビディーの小馬が流砂に埋まってしまった。どうしても助け出せなくて、泣く泣く置いてきた小馬を、翌朝探しにいったビディーだったが、小馬は消え、残されていたのは足跡のみ。馬と犬と子どもの。こんなところに子どもは住んでいないはずなのに、なぜ?