流砂にきえた小馬

  • 朔北社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784860850883

感想・レビュー・書評

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  • ビディーの家は農場で、父さんと母さんは毎年秋に牛を放牧し、春になって成長した牛をまた農場に連れ戻してくる、これまでビディーは一度も一緒に行ったことが無かったが、今年は連れて行ってもらうことになった。無事牛をほとんど見つけることができたビディーたち。しかしその帰り道、ビディーの乗っていた馬のベラが、砂浜の流砂に飲まれてしまう…

    最初にまず9年前の話があり、その9年前の話と現在の話が別々で進行していきます。現在の方はビディーという女の子が主人公、もう片方は男の子が主人公。どちらの主人公も動物好きですが、ビディーの方が活動的でおっちょこちょい。一方、男の子の方はその境遇もあってか冷静で賢く、けれど悲しみと寂しさを背負っています。この2つの話が最終的につながっていくのですが、それぞれの話にちょっとしたつながりを持たせつつ、ひとつの事件をきっかけにふたつの物語が合流し、良い結末にランディングします。それにしても、男の子すごいなぁ。

  • 薄い、ペーパーバック。

    不思議な表紙と、タイトル、
    タイトルの文字のレタリングに惹かれて、手に取りました。

    現実から逃げ出した母親に連れられ、
    赤ちゃんのときから人里離れた岬の洞窟で暮らした少年と、
    すこし離れた場所に家族と住む、馬の好きな少女。

    語られてきた物語、オーストラリアの大きな自然を背景に、
    ふたりが、出会うときが、きて・・・

    ただ、ありのままに、刻々と進む現実と、
    描き出される美しく厳しい自然とが、とてもよく、混ざり合い、
    みじかいけれど、深く印象に残る物語が織りなされています。


    それにしても、ほんとうに、控えめな佇まいで・・・
    うもれてしまいませんように。

  • ビディーの小馬が流砂に埋まってしまった。どうしても助け出せなくて、泣く泣く置いてきた小馬を、翌朝探しにいったビディーだったが、小馬は消え、残されていたのは足跡のみ。馬と犬と子どもの。こんなところに子どもは住んでいないはずなのに、なぜ? 

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著者プロフィール

1952年オーストラリア生まれ。1979年に児童書の挿絵を描きはじめ、1985年より絵本や読み物の創作をはじめる。『クライブはわにをたべる』(偕成社)でオーストラリア児童図書賞を受賞、『流砂にきえた小馬』(朔北社)がオーストラリア児童図書評議会推薦図書に選出される。2005年、愛知万博のオーストラリア館でワークショップをおこなう。2012年、オーストラリアの初代〈子供のためのローリエット(桂冠作家)〉に選ばれ、子どもための活動を精力的におこなっている。

「2013年 『ソフィー・スコットの南極日記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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