キャラクターをつくろう!CG彩色テクニック 3 改訂版 (キャラクターをつくろう!)

著者 : POP

• ビー・エヌ・エヌ新社 (2007年1月24日発売)

感想・レビュー・書評

[mocmoさんの感想 · 2023年7月9日]

　この世にこんなに事細かに書かれたメイキング本が存在していたんだという驚きがすごい。メイキング本にありがちな説明不足がほとんどない。
　昔の本なのでPhotoshopの使い方など今とはいろいろ違うだろうけれど、使用するのはPhotoshopに限らず今どきのイラストソフトなら簡単に再現できそうな基本的な機能がほとんどなので、今でも参考にすることは十分に可能だと思う。イラストソフトの使い方も分からない全くの初心者は、今この本を読んでも用語に振り回されてしまってきついかもしれない。ソフトの機能はそこそこ分かるけれど、オーソドックスな描き方をまともに調べたことがなくてこれから学びたいというような人には大いに役立つはず。
　作例は全て表紙と同じような幼い見た目の女の子で、これは自分がよく描くキャラクター(大人の男性)とはだいぶ違うけれど、女の子に特化した説明だから参考にならないということはない。書かれているのは彩色の基礎ばかりなので。鉛筆で描いた線画をスキャンしてデジタルで彩色という流れは普段からやっていることなので改めて何か掴めたらよいなと思った。あくまで彩色のメイキング本なので、線画を描くまでの構図やらポーズやらの話は出てこない。
　同じシリーズの vol.7 も読んだけれど、あちらはとにかく文字が多くて、作家によってこんなにも紙面に違いが出るのかとちょっと面白かった。