世界で学べ 2030に生き残るために

著者 :
  • サンクチュアリ出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861136979

作品紹介・あらすじ

発行:サンルクス_x000D_
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約150年間、我が国の教育システムは基本的に変わっていません。日本の教育制度は、明治から太平洋戦争まで続く富国強兵・殖産興業の国策を支えた兵士や労働者を効率的に育成するのに最適化されたシステムです。それゆえに敗戦で民主化された戦後にも、経済活動を支える質の高い労働者を大量生産することができました。その結果、戦後日本は急激に復興・発展し、奇跡的な高度成長期を経て、20世紀末には世界で2番目の経済大国へと上り詰めました。_x000D_
ところが、ここにきて急激に、この教育システムの制度疲労が明らかになりました。グローバル化した経済やICTの発達により変化が早く、先の読めない時代となり、人々が多様な生き方を模索する中で、教育制度が時代の要求や人々の価値観の多様化にまったく対応できていないのです。これは文部科学省もわかっていることですが、前例主義の呪縛から逃れられない官僚たちは自力では根本的な制度改革ができません。_x000D_
企業の経営者や一部のビジネスマンは日本経済がバブル崩壊以降の30年間、ほとんど成長していないことをよくわかっています。80年代までの日本経済はジャパン・アズ・ナンバーワンといわれたように世界の中で大きな存在感を持っていましたが、この20年間のGDP成長率でみると、日本はわずか23%なのに対して、中国は1198%、成熟した、あのアメリカですら226%です。日本はほとんど伸びていないのです。この経済成長の停滞は、実は教育システムの硬直化と完全にリンクしています。_x000D_
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本書は日本型教育が経済ばかりか、いかに日本の社会全体を硬直化させているかを例示し、その洗脳を解くには「世界で学び、グローバルな視点を持つ」しか方法がないことを教えてくれます。子どもを世界で通用する人材に育てたいと思っている保護者、教育者。また、自分が世界で活躍したいと考えている高校生、大学生、若いビジネスパーソンも必読の内容となっています。

感想・レビュー・書評

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  • 日本の教育に対して抱いていた違和感。日本の教育が変わるとも思えないし、期待しようとも思わない。将来、もし親になったら子供に教えたいと思うことが詰まっていた。


    ・日本の教育が常識を疑うクリティカルシンキング能力を奪っている。テストで高得点を取り、いい大学に入り、有名な企業に入ることを目標として、自分の人生や社会に疑問を抱かず、洗脳されたまま社会人になっている。このような社会人は、正解のない課題に直面した時に自ら考えて行動することができない。

    ・社会は不平等だらけで理不尽に溢れている。搾取される側が嫌だったら、自分が資本側にまわれば良い。お金の本質や投資の手法といったお金の勉強が必要。日本の教育にはお金の話題を避ける儒教の教えが影響を与えている。

    ・挑戦する権利と失敗する自由

    ・日本の教育は150年間基本のシステムが変わらない。教育にお金をかけない。

    ・授業の「静」を美徳とする教えから、場の空気を読む同調性がうまれた。高い志を持ち、大きな夢を描くことを妨げるような指導。

    ・旅の重要性。多様な人と出会い、異質な文化に触れる体験を重ねるべき。特に多感な時期である高校生時代に旅に出ると良い。旅は人に学びの動機を与え、成長させ続ける。

    ・礼儀正しい、約束や時間は守るなど日本の教育にはいいところもある。

    ・強いものが生き残るのではなく、変化できるものが生き残る。(ダーウィン)

  • 内容については、ほぼ同意。
    逆に言えば、新しい情報は少なかった。
    ニホンの受験システムは、不毛であると言うところから、
    子供たちの教育を考えたときに
    新しい形があるのでは?と
    N高等学校という例もあり
    ケンブリッジが、
    すべての授業をオンラインで実施したり
    教育は大きく変わる
    最低限の知識を入れることは大事だけど
    それをどうやって使っていけるのかが問われる時代

    高校以降については、
    大きく選択肢が増えるだろう。


    ほんの趣旨の中で、
    旧来型の教育システムが過度に否定されているが、
    そこまででもないような気もする

    とは言え、ダメなことには変わらないけど。

    1.
    日本は先進国ではない
    きっと、ギリシャとかみたいな国になるんだろう。
    財政破綻など。
    旧態依然なビジネスモデルが横行している。
    いつまでも。CDレンタル業は続いてるし、紙の出版を生きてる。
    大学ランキングももうアジアの国々に負けてる。
    根本的に、英語教育がダメ。

    2英語で、議論、学ぶ、説得する
    ・クリシン

    3.お金の使い方
    投資の理屈は全く教えてくれない。
    教育は最大の投資
    健康

    4.日本の教育制度
    英語教育の闇 文法に気にしすぎ
    人口減に伴う全入学時代→大学生の質の低下

    5.世界の大学に進学する。
    オーストラリアの大学とか、英語さえあれば、いける。
    大学で学ぶという姿勢。
    受験勉強ではなく。

  • リベラルアーツへの教育の必要性を理解した。

    日本の教育はもはや世界から大きく遅れをとっている。世界大学ランキングに日本の大学は ランキング上位には位置していない。

    グローバル社会を生き抜くために、こらからの世代は特に海外進学も視野に入れた教育を考えていく必要があると感じた。

    読解力 理解力 傾聴力 発信力 
    詰め込み式の受験勉強に高校の3年間、時間を費やすのは惜しい。人生の多感なゴールデンタイムの期間だと筆者は述べている。

    初等教育こそ先進国には引けをとらないが、その後の進路は慎重に組み立てる必要があることを学んだ。

    英語は特に使用できる道具として準備をしっかり子供には施したい。

    様々な体験も子供にはさせたい。

  • 私が教育現場で働いていた時に感じていた疑問を、代弁してくれたような本だった。
    画一的・抑圧的な教育、投資や資本主義の仕組みを学ばない現実、受験市場の洗脳
    日本の教育は150年間変わっていない。
    日本は既に先進国ではない。

    多くの先生に伝えたい。
    どうしたらカチコチに固まった日本の教育界を変えられるのか…。
    私も考え続けようと思う。

    インフィニティ国際学院がどのような学びを繰り広げているのか、見学してみたいと思った。

  • ・Howが知りたくて読んだが、Whyの文量が4/5だった為、私のニーズには合わなかった。

  • 日本企業で勤める中、グローバルでのポジションの低さ、企業価値の低さに焦りを感じていた中でこの本と出会い、日本教育そのものから変えていく必要性を痛感し、自ら行動していこうと思えた良い書籍でした。

  • 日本の教育のあり方に改めて危機感を覚えた。しかし、いままさに待ったなしの子どもの教育を考えると、海外教育に活路を見出す他ないのか…?日本で現行の教育を受けながらの解決策がしめしているわけでもなく、やや絶望感を感じてしまう。でもこれが現実…。

    ◆日本はもう先進国ではない
    ◆ミネルバ大学では90分授業のうち教授の発言時間は最大10分。連続発言は4分以下。その他は学生同士のディスカッションに充てられる。
    ◆ルールを守らせる日本。しかし、クリティカルかつクリエイティブさを阻害する要因に。常識を疑うことがそれらの能力を鍛える。
    ◆ダイバーシティへの理解
    ◆日本は失敗を恐れ隠蔽しがち。ビジネスにおいて失敗という概念はない。全ては挑戦か学び。

  • 日本の教育体制を考えさせらた。

    当たり前に、大学まで日本の学校を考えていたが、留学なども視野に入れながら子育てをしていこうと思えた。

    多様性や主体性、問題解決力を身につけるには、1年でも良いので留学が効果的なように感じた。

  • 日本の教育システムは150年変わっていない…納得。
    社会人として自分の会社での仕事が安定し始め、改めて次のステップに向けて今何をどう学び、考え、行動すればよいか、悩んでいる人にはもってこい。
    色々なヒント、ツールも紹介してくれます。

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