配色事典―大正・昭和の色彩ノート (青幻舎ビジュアル文庫シリーズ)

著者 :
制作 : 近江 源太郎 
  • 青幻舎
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本棚登録 : 228
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861522475

作品紹介・あらすじ

「配色」という概念が一般に認識されていなかった
大正〜昭和初期において、いち早く色彩の必要性に着目し、
『配色総鑑』(全6巻・1933年〜)を編纂した和田三造。
それは、わが国の色彩文化のさきがけとも言うべきもので、
具体的な配色パターンを表した画期的な「配色見本帖」でした。
本書は名著「配色総鑑」を新装・改訂版として復刻。
収録された配色は、大正・昭和の資料のみならず、
現代においても活用できる普遍的な感性が読み取られます。

■348通りの配色見本を収録
■すべての色表にCMYK値、カラーチップ付
■カラーコーディネーター、インテリアコーデイネーターほか
 あらゆる分野の研究、実用に最適です

和田三造(わだ・さんぞう)
昭和初期、色彩の重要性に着目し、日本標準色協会(現、日本色彩研究所)を設立。
色彩研究に大きな足跡を残す。
洋画家としても知られ、映画、舞台美術、ファッションデザインなどマルチに活躍。
1954年には『地獄門』でアカデミー賞衣装デザイン賞受賞。文化功労者。

解説:近江源太郎(財団法人日本色彩研究所理事長)

感想・レビュー・書評

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  • 大正・昭和期を代表する日本の洋画家・和田三造による日本の伝統的な色の組み合わせをまとめた本。

    英語名もそうだけれども、日本語の色の名前ってなんて美しいんだろう。
    桔梗色。浅葱色。長春色。萌木色…。それぞれの色に風景と意味がこもっていて、いろんな想像がかき立てられる。

    また、和田三造の経歴が、時代背景を考えても、すごく多彩で珍しい。当時は珍しかったであろう、フランスに留学しただけでなく、インドやミャンマー、インドネシアも訪れていて、いろいろな色彩を見てきた人。洋画だけでなく日本画やデザイン、ファッションなど幅広く手がけた著者だからこそ、レトロだけれどもモダンで、なかなか思いつかないような配色も考えられるのかもしれない。(それぞれの組み合わせの中で、色の面積が同じだけ取られているので、組み合わせによっては色の重さに応じて面積の広さを変えたらまた雰囲気も変わるかもしれないなと思ったり。)

    色をうまく見せるために、この本は何回色校に回して修正したんだろう…滲むような回数と関わる人たちの苦労があるんだろうな…。

  • 配色の先駆け。
    色の組み合わせの参考になる。

  • 兵庫県生まれの和田三造(1883-1967)著『配色總鑑』の編集。
    和田と『配色總鑑』、概説と其活用、2・3・4色配色帖、索引、色票を収録。

  • 80年近く前に発行された「配色總鑑」を復刊したものです。

    私は他にも伝統色・和色系の配色辞典を数冊持っていますが
    3色・4色と色数が増える毎に斬新な組み合わせを見ることができます。
    また、その組み合わせも見ていてイメージを起こしやすい配色が多いと思います。

    現在のように「配色」「カラーコーディネート」というものが一般的ではなかった時代の
    編纂ですが、改めて新しさを感じることのできる良本です。

  • 裏表紙より:

    本書の原本となる『配色總鑑』(全6巻)は、昭和8〜9年にかけて刊行されました。編纂された昭和初期は、戦前戦後の混乱期である反面、西洋文化の影響を受け、新しい気風に充ちた時代でした。本書には、そのようなモダンで多様化する色彩の時代に、色の重要性にいち早く着目し、現在の色彩研究の礎をつくった和田三造(1883–1967)によって考案された348の配色が収められています。「配色」という概念が一般に認識されていなかった当時において、具体的な配色パターンが掲載された配色見本集はきわめて珍しいもので『配色總鑑』はそのさきがけとなるものです。画家、美校教師、映画、舞台美術、着物・ファッションデザイン……、視覚造形に関わる先端的な仕事を中心に、広範で多彩な活躍をみせた和田三造。本書は知られざる名著『配色總鑑』を新装・改訂版として復刻。収録された配色からは、大正・昭和の資料としてのみならず、現代の日常生活においても活用できる普遍的な感性が読みとられます。

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著者プロフィール

昭和初期、色彩の重要性に着目し、日本標準色協会(現、日本色彩研究所)を設立。色彩研究に大きな足跡を残す。
洋画家としても知られ、映画、舞台美術、ファッションデザインなどマルチに活躍。
1954年には『地獄門』でアカデミー賞衣装デザイン賞受賞。文化功労者。

「2020年 『配色事典 応用編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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