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- Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861810350
感想・レビュー・書評
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ラーエルテースの息子、オデュッセウスは命からがら生き延び、テーレマコスのいる故郷に帰ろうとする。その道中に様々な試練が訪れ、オデュッセウスを苦しませた。オデュッセウスがその中でいつも正しい選択をしていたかどうかと尋ねられると首を傾げたくなる。というのも、オデュッセウスのせいで死んだ命が多くあったからだ。例えばキルケーの館に訪れた時は前衛として送り出した部隊の中で帰還した者が一人だけであったにも関わらずオデュッセウス率いる第二部隊はキルケーの館に突入し、さらなる犠牲を増やした。正直言ってオデュッセウスは私たちの思う英雄像からは程遠く、むしろ馬鹿なんじゃないかとさえ思った。しかしながら武勇の面でいえばオデュッセウスら神と同等の力を持つと言えるだろう。オデュッセウスはポセイドンを始めとする様々な神の試練を受けつつもただひたすらペーネロペーの元に帰ることを思いながら帰還する。その中で繰り広げられる様々な冒険は素晴らしいものだった。
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2010.02.21 日本経済新聞「半歩遅れの読書術」で紹介されました。
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