- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861825552
感想・レビュー・書評
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タイトルのまま、江戸の糞尿について詳しく調査した図書。
調査といっても当時の文献、主に日記の類いを調べている。
しかし、江戸だけではなく、同時代のヨーロッパの様子や、古くは平安時代の排泄事情についても述べられており、大変興味深い。
糞尿が商品として取引されていたのが、いつのまにか価値を失っていく。
1997年まで東京都は糞尿を海洋投棄していたとか、驚きです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最初から最後までウンコ、おしっこの話でちょっとビビる。ウンコにまつわる逸話や古典の記載などよく調べたなぁと感心する。
江戸時代の農民は、糞尿を買い取り肥料にしていたそうだが、結構なお金を払っており、領主から単純に搾取されて苦しんでいたというより、貨幣経済が事実上進んでいる状況で調達コスト増で苦しかったという実態が少し見えた。位の高い人のウンコは肥料として栄養価が高く、大名屋敷の汲み取りは権利の争奪戦だったとあったが、他の本でも階級別のデータが載っていて本当にそうだったので、ビックリした。
歴史タイムスリップのドラマとかでよくあるが、臭いの観点から幻想だと認識させる内容だった。 -
昔から変態はたくさんいたんだなとおもった。
面白かった -
江戸時代のトイレってどうしてたんだろう?と思い読んでみたのですが、なかなか興味深い内容でした。文章と図がページを跨いでいることが多い点、文章の途中でいきなり長めのコラムページが入る点が読みにくかったです。
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江戸時代やそれ以前の日本では、糞尿の処理はどうしていたのかという、大変興味深い本でした。
江戸時代は溜まった糞尿は、お金を払って汲み取ってもらうのではなく、逆に汲み取る側がお金を払って買い取っていたというのは驚きました。
糞尿に金銭価値があったようです。
しかも、誰がした糞尿かによって、糞尿買取価格に三段階のランクがあったとは…
便所に落下して溺死した旗本がいた話しも初めて知りました。
当時描かれた図版、資料や挿絵など多用してあり、かなり卑猥なものもありますので、満員の電車やバスで読む際は、注意が必要です。
ところでこの本、「作品社」というあまり聞き慣れない出版社から出ているのですが、巻末に他の書籍の紹介がしてあり、[ペニスの文化史]、[オルガスムの歴史]、[お尻とその穴の文化史]、[強姦の歴史]、[マスターベーションの歴史]、[体位の文化史]、[ヴァギナの文化史]←こちらは1年で12刷のヒット
等が出てるそうで、そっちの方が気になってしまいました。 -
383.9
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永井義男 著「江戸の糞尿学」、2016.2発行です。江戸時代、糞尿を下肥として農家に販売した。化学肥料が普及するまで、長く続いたようです。昭和の頃から汲み取り料の徴収か。昭和50年代、水洗トイレ、下水道の普及。現在トイレの水洗化率は91%。なお平成9年3月まで、東京都清掃局は糞尿を海洋投棄。また、風俗的には、江戸時代、男も女も平気で屋外で放尿していた。京都の女性は道端で小便桶に尻を突き出し、後方に向けて立小便していた。江戸の女性はしゃがみ小便だったそうです。表紙は、女が放尿中の便所に男が強引に侵入中。
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江戸時代を中心としながらも、古代から現代までの排泄にまつわる文化の変遷を詳しく知ることができる。メインテーマ以上に1番驚いたのは、東京都が1997年まで糞尿を相模湾大島近辺に海洋投棄していたという話。また台湾や沖縄でかつて存在したという豚便所も同じく印象に残っている。便の落下先に豚が待ち構えて人間のそれを食べ、そうして育った豚をやがて人間が肉として食す、という循環の流れが機能していたそうな。
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Recycle of human shit.
much cleaner than in Europe at that time.