幻想と覚醒

著者 :
  • 三才ブックス
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861992957

感想・レビュー・書評

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  • 学者の語る、スピリチュアルな宗教本

    目次
    <blockquote>はじめに この世はすべて幻想
    第1章 自由と束縛
    第2章 束縛に満ちた社会
    第3章 幻想からの自由
    第4章 洗脳的幻想
    第5章 幻想の先にある「幸せ」
    おわりに 幻想の世界だからこその幸せ
    </blockquote>
    脳の事が多少あるのかなというと、殆ど無くて、完全に哲学とスピリチュアルと、欺瞞に対しての抵抗を述べた内容になっていた。
    ……というのが、個人的な感想です。

    文章のノリが、カルトの使うようなやり方なんですよ。まぁ、ビジネス書に良くある手法だったりするんですけどね。無知な人は凄いことを理解した!という気持ちになるんじゃないでしょうか。

    言われている事柄は、世の中で欺瞞とされている事が大半。大統領のイメージも、企業のPRもそう。まぁ、善い悪いというのは微妙なので差し控えますけどね。ただ、これは著者ならではの経験や知識から来るんだろうと思います。
    逆説的ですが、カルトからの脱洗脳や脳科学の知識、そしてPCの知識があるからだろうと。

    そんなに悪い本では無いですが、これを勧めてくる人はちょっと注意かな。
    ただ、一読はしてみるべきだと思います。理解できるならば、世の中の裏が読みやすくなるというのはあると思いますし。
    あと、こういった宗教学や哲学を少し勉強……というか本を読んで、ある程度基礎体力つけとくといいかな。知識というよりは概念に対する頭の使い方を理解するという意味で。

  •  一種の自己啓発書ではあるものの、某や某々の自己啓発書よりはるかに深い内容だ。なにしろ、空観などの仏教哲学をふまえて悩みや迷いを振り切る方途が説かれているのだから……。

     文章に生の形ではあまり出ていないが、内容は思いっきり仏教寄りである。「おわりに」には、種明かしでもするかのようにそのことが表明されている。

    《私は釈迦の教えを哲学として学び、脳科学に応用してきました。釈迦の教えは、生き方についての哲学であり、死に方や死後の世界の話ではありません。》

     過去の著作のくり返しも多く(いつものことだが)、苫米地本を読み慣れた人なら30分で読めてしまう本。それでも、中には卓見もあって、一読の価値はあった。

     私にとって目からウロコだったのは、同じ「自由」でも「Freedom」と「Liberty」は違う、という話。

    《フリーダムは、「~からの(from)自由」というように、自由になるための起点があります。一方、リバティは、起点さえもこちらで選ぶことができます。つまり、「~をする(to)自由」です。》

     フリーダムは「束縛からの自由」を意味するが、リバティは自ら「束縛される自由」をも含む、と苫米地は言う。そして、そこから敷衍して、キリスト教の「戒」と仏教の「戒」の本質的差異を論じていく。

     キリスト教の「戒」は破れば神から罰を受けるが、仏教の「戒」は破っても罰を受けることはない。なぜなら、それはあくまで自己責任の「戒」であり、理想を達成するために修行者があえて自らに課した束縛だから、と……。

     そして、この世に満ちたさまざまな束縛も、その根拠を探り吟味したうえで、あえて束縛されることを自分で選択したならば、それは束縛ではなくなる、という。ううむ、深い。

     最近の苫米地本は、〝仏教哲学と脳科学を援用した自己啓発書〟という、他に類を見ない領域に入り込んでいるのだ。

  • ちょっといままで読んだ苫米地と違う。
    かなり違うが、これって、
    もしかしたら、彼のほんとうに書きたかったことかな?
    営業なしで、書きたかったことかな?

  • 人間は本当にこの現実世界に生きてるのかを考えさせられる本。最高に興奮して面白かった。認知心理学を学ぶとわかるだろう。

  • かなり難しかったが、著者があげる例が身近な話題なので想像しやすく一気に読む事が出来た。
    理論は理解出来たのであとは実践だな。

  • 過去は変えられる。
    過去の失敗はなかったことと個々の中を書き換えてしまえばいい。
    自分が強い臨場感を持ってそう思い込めば過去は思い通りに書き換えられる。

    幸せとは脳内でセロトニンがどれだけ放出されるか。
    最高に幸せな状態を感じるには、前頭葉からセロトニンを放出すればいい。
    そのためには高い抽象度での自己満足が必要。
    =一人だけではなく、多くの人が幸せになるような行為。

    目次
    はじめに この世はすべて幻想
    第1章 自由と束縛
    第2章 束縛に満ちた社会
    第3章 幻想からの自由
    第4章 洗脳的幻想
    第5章 幻想の先にある「幸せ」
    おわりに 幻想の世界だからこその幸せ

  • 一気に読んでしまった。
    読むたびに何か一皮むけた感覚がある。

    幻想を超えればまた幻想・・・
    味のある本です。

  • 良い本です。オススメ

  • TV特にバラエティーは破壊的行為の洗脳で、、頷ける主張なのだが、表現が過激。
    全体通しても、ますます増長する苫米地ワールド。ついていけない。

  • 脳科学の勉強をしていた研究室時代にかなり同じような事を考えていたけど、う~ん。だからといって共感出来たかというとそうでもなかったかも。

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著者プロフィール

認知科学者(計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)。
カーネギーメロン大学博士( Ph.D)、同 CyLab フェロー、ジョージメイソン大学C4I&サイバー研究所研究教授、公益社団法人日本ジャーナリスト協会代表理事、日本外交政策学会会長、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO 兼基礎研究所長。マサチューセッツ大学を経て上智大学外国語学部英語学科卒業後、三菱地所へ入社、財務担当者としてロックフェラーセンター買収等を経験、三菱地所在籍のままフルブライト全額給付特待生としてイェール大学大学院計算機科学博士課程に留学、人工知能の父と呼ばれるロジャー・シャンクに学ぶ。同認知科学研究所、同人工知能研究所を経て、コンピュータ科学と人工知能の世界最高峰カーネギーメロン大学大学院博士課程に転入。計算機科学部機械翻訳研究所(現 Language Technologies Institute)等に在籍し、人工知能、自然言語処理、ニューラルネットワーク等を研究、全米で4人目、日本人として初の計算言語学の博士号を取得。帰国後、徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長、同ピッツバーグ研究所取締役、通商産業省情報処理振興審議会専門委員、早稲田大学研究院客員教授などを歴任。また、晩年のルー・タイスの右腕として活動、ルー・タイスの指示により米国認知科学の研究成果を盛り込んだ最新の能力開発プログラム「 TPIE」、「 PX2」、「 TICE」コーチングなどの開発を担当。その後、全世界での普及にルー・タイスと共に活動。現在もルー・タイスの遺言によりコーチング普及及び後継者として全世界で活動中。一般財団法人サヴォイア王家諸騎士団日本代表、聖マウリツィオ・ラザロ騎士団大十字騎士。近年では、サヴォイア王家によるジュニアナイト養成コーチングプログラムも開発。日本でも完全無償のボランティアプログラムとして「PX2」と並行して普及活動中。

「2023年 『新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

苫米地英人の作品

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