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- Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862580450
感想・レビュー・書評
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デモクラシーのあり方についての議論。代議員制の弱点を補完するために、熟議という市民参加による決定モデルに注目が集まっている。
コンセンサス会議、シナリオワークショップ、ディプ・ダイアログなどが代表的なもので、日本でも成果をあげているという。
しかし、いずれも熟議の質の確保のためには、参加者の人数をしぼらざるをえず、ゆえに少人数の市民の声に代表性があるのか?という指摘がある。得られた結果が正当であったのかという保証は、熟議の直後だけでなく、つねに問い続ける態度が求められる。
本書のなかで、尾内隆之氏は「市民が専門知に向き合うとき」とし、市民参加による決定の「暫定性」を重視すべきと指摘している。
フィンランドのイノベーションポリシーの議論でも、一年かけて議論したというプロセスを重視する姿勢が印象的であった。
科学技術も、社会環境も、市民の問題意識も、つねに進歩し、変化をし続ける。ゆえに、熟議・対話は一回きりでなく継続的に行われるべきなのだ。
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